【ヒロアカ】無個性じゃ隣に居られない【爆豪勝己】part2

ふざけんな ページ32

「…あ？」

『ごめん…』

「何しやがったんだテメェ…」

『…ごめん』

「何したかって聞いてんだよ」


呆然と私を見ているかっちゃんはきっと

私がかっちゃんに個性を使ったと分かって

それでも聞いてるんだ


私の個性をまだ認めていないから

まだ自分からそうやって言いたくないんだ


『君に…個性を使った』

「……」


本当に、私はかっちゃんを追い詰めることを

言っては自分を正当化してしまう


分かってはいる

どんなときもかっちゃんが正しかった


だからいつも素直にものを言うかっちゃんが

羨ましかった


それなのに


『…かっちゃん、何かあったんでしょ？
私、知りたいんだよ』

「テメェには関係ねぇだろ」

『教えてよ…お願い』


そうやって隠すのはあの時以来で

きっとあの時みたく何か抱え込んでる


何でも分かるよ

ずっと好きだったんだから


『いっちゃんのこと…？』

「だからお前は関係ねぇだろ！」

『関係あるよ、だって私達幼馴染でしょ？
私が知りたいんだよ、教えてかっちゃん』

「こういう時だけ幼馴染幼馴染って…調子こいてんじゃねぇよ」

『かっちゃん…』


あまり怒鳴ってこないのは相当辛いか

教室だからか


はたまた頭にきて言葉もないのか


どっちにしろ何かかっちゃんが悩んでるのは

確かだ



けれどさっきの言葉…

''こういう時だけ幼馴染幼馴染って…調子こいてんじゃねぇよ"


何か引っかかった


少し、ほんの少しだけ他の言葉より重みが

あった


あの言葉がかっちゃんの本音ってことなのか

かっちゃんが本当に思っていることなのか


だとしたら、きっと私が悪い

私が何かしたんだ


その何かは分からないけど

とりあえず今日はかっちゃんの側にいよう


何か聞けるかもしれないし


『かっちゃん、今日は一緒にご飯食べよ』

「…は？」

『まだかっちゃんと食べたことないし…
無理にとは言わないけど』

「……」

『かっちゃん？』

「…好きにしろ」

『！ありがとう』




少しだけ嬉しそうだったのは私だけしか

知らない

.

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