同期にファーストキス奪われました。【五条悟】

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｢ではご武運を。｣



帳を張ったのを確認すると私たちは険悪な空気のままカップルのように手を繋いで歩く。



『カップルにしか反応しない呪霊だから五条、今だけは頑張って。』


｢分かってる。｣



任務場所はチャペル。だがそれも今は使われていない。

使われていないからこそ若者たちの間で写真スポットとして有名になり、そして噂でここで写真を撮ったカップルは行方不明になる、とも有名になった。



『呪霊、出てこないね。』



先程からパシャパシャと写真を撮り続けているが呪霊は一向に姿を表さない。



『...なんで五条は冷たくなったの？私なんかした？』


｢...別に冷たくしてない。｣


『冷たいでしょ。』



思い切って五条に聞いてみると少し間を置いたあと否定してツンツン五条になった。



『五条がこれ以上冷たくしたら夏油のとこ行っちゃうからね。』


｢それはずるいだろ。｣



意地悪を言ってみれば目を潤ませて頬は少しだけ赤くなっていた。
え、泣かせちゃった？



｢お前に抱きつくのずっと我慢してた。｣


『なんで急に？』


｢押してダメなら引いてみろって傑が。｣


『あいつか。』




私は全てを理解した。元凶は傑か。




｢ちゃんと息しろよ。｣


『んむっ！』




何で？と返事をする前に私は五条の唇に口を塞がれた。

固く口を閉ざしていたが力をぬけ、とでもいうように背筋をつーっとなぞられると擽ったさで口を開けてしまった。

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