同期にファーストキス奪われました。【五条悟】

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｢...｣

『...』



補助監督さんの運転する車の中は地獄のような雰囲気だった。

お互い話さず、携帯を触ったり景色を見たりして目も合わせない。



｢あ、あの今回の任務内容ですが...｣



補助監督さんが気まずそうに沈黙を破った。
顔には今すぐ帰りたいと書いてある。



｢お二方にはカップルを演じてもらいます。｣


『私たち以外の術師が担当することは不可能ですか？できればそうして欲しいです』



目も合わせてくれない同期とカップルは役でも嫌だよ？？

そりゃあ私も五条に冷たくしちゃったけどそれとこれは別。これは死活問題。



｢五条さんと夏油さんの入れ替えなら可能となっています。どうしますか？｣


『じゃあそれでお願いし｢そのままで。｣



夏油とのチェンジ、ということでほっとして交代をお願いしようとしたが五条の言葉で遮られてしまった。

こいつまじかよ、という目で補助監督さんは五条を見つめている。




｢傑にしたら殺す。｣


『ちょ、五条落ち着いて。すみません、このままでお願いします。』




挙句の果てには補助監督さんに向かって睨みを利かせるので私は慌てて止めた。

止められたことにより五条は少しバツの悪そうな顔をしてこちらを見たが直ぐにそっぽを向いてしまった。

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