このバイトやめさせてください。

勝負 3 ページ22

＿＿











矢巾「やばい…Aさんが、いや、Aって呼んでいいのか…！




いや！Aさんが見に来ている…！」






金田一「そっすね……これは本気出さないとやべぇっすね…！」







国見「……うるさい…」















「みんな大丈夫かな……」






って、……






「大丈夫って、…私何言ってんの。」






私は応援しに来たんじゃないじゃん。






好きにならないために来たんだった。






そうだ、完全に忘れてた…














及川「んじゃ、今日はAの心をガッツリ持ってっちゃお〜！」






岩泉「あぁ。」









ﾋﾟｰｰｰｰｯ!!












女子「きゃぁぁ！及川さんだぁぁ！！♡♡」






「うわっ、……びっ、くりした…」








女子の大きく、黄色い悲鳴が隣で聞こえた。






及川さんって、こんなに人気あったんだ((







及川「んふっ☆」







「……」








仮面みたいな笑顔…







私はもっと見たい。







及川さんの、もっと、もっと、本気(マジ)な顔。







及川「さっ、行くよ。」








ｷｭｯ！！！










「っ…、！！！」








及川さんがサーブトスをあげた瞬間、体育館は一気に静まり、シューズの擦れる音が響いた。











ｷｭ、ﾊﾞｺﾝｯ！！！！！！！









ﾋﾟｯ！









次の瞬間、あまりのサーブの威力の強さに何が起こったかわからないまま、ただただ驚く。






点数を見ると、青城に1点入っていて、青城の皆はまるで驚いていない。






岩泉「もう1本。」






？？「くっそ、バケモンかよ」





？？「…なんだよ、…今日は特にマジじゃねぇか、！」






相手の高校も一目瞭然としている。






及川さんのサーブはラインの上を的確に当てた。






サーブトス、助走、ジャンプ、空中姿勢、手とボールの触れる面積、角度、コントロール、狙う場所、ラインに当てるセンス、







「……綺麗…」






思わず見惚れてしまった。






こんな感動するように心を揺さぶられるなんて、いつぶりだろう。







岩泉「及川っ！」





しかも、それだけじゃなかった。






ｷｭｷｭｯ､







ﾊﾞｺﾝｯ！！！







松川「ナイスキー」






岩泉さんのスパイクも力ずよく、何より及川さんのセットとの相性が死ぬほどいい。







＿＿

勝負 4→←勝負 2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す