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「ねぇAちゃん、今はどう？」
「どう、とは？」
聞きたいことは分かっているけれど、それを言わないほうがいいのはお互い分かってる。
「松本さんが心配しなくても大丈夫ですよ、元気にやっています」
「そ……それにしても、松本さんか……フフ、昔の通りでいいのに、潤くんで」
「いえ、仕事ですから」
潤くんが指をトントンと叩くように眉間を指差した。
「そこほら、またシワ寄ってるよ？その顔してるとニノにからかわれれるぞ」
ズキンと、その言葉に胸が痛い
よくからかわれたっけ
『Aのその眉間のシワって柴犬の真似？ほら、こうやって伸ばしなさいよ』
自分こそ柴犬そっくりなくせに、そんなことを言って私の表情を緩ませた人。
脳裏に浮かぶ鮮やかな思い出は……今の私には辛すぎるのに。
「もう、関係ありませんから……忘れてください」
「Aちゃ……」
そこまで言うと片山くんが来た。
「あれ？先客……ってえ、お疲れ様です、あ、れ？松本さんとは……今日打ち合わせ入って無かったですよね？」
慌てた片山くんが小声で言うと潤くんは舌を出した。
そうなのだろう。
たぶん、彼は『私』が来ることを知って独断で来たのだろう。
行動力のある彼らしい。
「以前に何回か片山課長とお仕事したことがあったので、いらっしゃると聞いて懐かしくて来ちゃっただけです。すぐ戻ります……ドラマの撮影の合間なんだ」
しかも完璧な理由に流暢な語り口。
「片山課長……それではまた」
「はい、お気をつけて」
努めて冷静に返して、歩き出した潤くんを見送ろうと頭を下げると潤くんがくるりと綺麗にターンしてこちらに戻ってくると私に封がしてある紙袋を手渡した。
「これ、以前にお借りしたものです。渡せてよかった……じゃあ」
「ありがとうございます」
潤くんは私がそれを手にしたのを見ると唇だけで言った。
『いつもの』
そして手をひらひらと後ろ手に振って、今度こそ外へ出ていった
「なんですか？それ」
「さぁ……一緒に仕事したのはだいぶ昔だから……何かしらね？」
……中身はわかっている
やりとりも昔のままだから
つい受け取ってしまったけれど……
あの頃と同じならば余計に
これを開けるわけにはいかないんじゃないのだろうか？
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梨湖(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» めぐぽんさん。わ、ごめんなさい！間が空きすぎて……書きすぎなんだよねアチコチ（汗）でも止まらなくて困ってます……予想どうでしたかね？ふふ、こっそり私だけに教えてください（笑）なんてね (2019年7月12日 14時) (
レス) id: 62ecb84a75 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - んふ(°▽°)最初から、読み直しちゃった！これって…もしかして…って、ずっと思ってるんだけど分からないですね。次も楽しみに待っております！ (2019年7月10日 23時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
梨湖(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» めぐぽんさん。フフフ、どうなんでしょう？ダラダラしていてごめんなさいね、寸止めだよね←こら……これから明かしていくのでそこまで頭の中に頑張ってもらいます！コメントもお気遣いも嬉しいです！有難うございます！ (2019年5月20日 8時) (レス) id: 62ecb84a75 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - んとんと…もしかして、二宮さんじゃないのかなぁ？とか、主人公ちゃんの勘違いかなぁ？とか思ったりしながら読ませていただきました！忙しいみたいなので、ゆっくり次を待たせていただきます(≧∀≦) (2019年5月19日 21時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
梨湖(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» めぐぽんさんコメント有難うございます。色々気になりますか？フフ、またしても面倒くさいの書いてますがゆっくり続き書きますのでよろしければお付き合いください。 (2019年4月23日 7時) (レス) id: 62ecb84a75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨湖 | 作成日時：2019年1月1日 17時
