Fantasticbeasts【男主】 (ページ9)

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ニフラーが8匹ページ9

覗いてみると仰向けで目を閉じたまま
呻いているジェイコブのそばにニュートと
屈み込み、ジェイコブの首の小さな赤い傷を
調べようとするがジェイコブは無意識に、
それを何度も払いのける

チラッと見えた傷、噛み跡からして
マートラップだと容易に判断できた。

「スキャマンダーさん！パーカーさん！」

ティナだ。

ニュートは必死に修復の魔法をかける。
部屋は元通りになり、壁も修復される。
ティナが部屋に入ってくるまでにやっと
間に合った。

大急ぎで部屋に入ってきたティナは
一呼吸ついてベッドに腰掛けている
ニュートを見た。
ニュートは平然とカバンの留め金をかける。

ティ「開いてたの？」

ス「ちょっとだけ…。」

ティ「あのお騒がせニフラーが
またにげたの？」

ス「んー、そうかもしれない…」

ティ「だったら早く探して！」

ニュートとティナとの会話を聞きながら
俺は自分の肩の前に手を伸ばす。

『リチャード、お願い。』

そう一言いうと、今まで背景に溶け込んでいた
リチャードがゆっくりと姿を現す。

リチャードを手の甲に乗せゆっくりと
ジェイコブの傷をしたところに手を動かす。
リチャードは傷を見つけると長い舌を出し
舐める。すると傷がゆっくりと閉じるのを
確認しまたリチャードを肩に乗せた。

『ありがとう』

そう言って軽く微笑むと頬を舐められ
また先程と同じように姿を背景に溶け込ませた

(うーん。汗かいてるおっさんの首舐めた後に俺を舐めるのはやめてほしかったなー)

ジェイコブがうめく。

ティナはジェイコブのカバンを取り落とし
急いでジェイコブのもとに近づく

ティ「起きて！ノーマジさん…」

ティナがニュートに背を向いた隙に、
ニュートと俺は出口に向かう。
突然、ティナの悲鳴が聞こえた。

戸棚の下からチョロチョロと現れた
マートラップがティナの腕に取り付いていた。

すばやく振り向いたニュートはマートラップの尻尾を押さえて捕まえカバンに押し込む。

ティ「何よそれ！」

ス「心配いらないよ。これはマートラップだ」

ジェイコブの方に目をやると
うっすらと目を開けているのが見えた
どうやら2人は気づいていない。

俺は急いでジェイコブのもとに屈み込み

『大丈夫か？』

と声をかけると

ニュートと俺に気づいて

ジェ「あんたらは！」

ス「やあ」

『どうも』

ティ「大丈夫？ミスター…」

ジェ「コワルスキーだ…
ジェイコブ・コワルスキー。」

ティナがジェイコブと握手をする。