琥珀色に染まる【ツイステ】 (ページ14)

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13 和解アライズ！ページ14

黒い感情に支配され、心の中にドロドロとした物が流れているようで気持ちが悪い。幼い子供のように喚いて泣いてしまいたい気分だった。

少し驚いた顔のケイトが掴みかかっていた私の手にそっと自らの手を乗せた。

「ごめんねカエデちゃん」

意地悪したいわけじゃ無かったんだけど思い詰めてるカエデちゃんに酷いことしちゃった、かな…と焦って申し訳なさそうにするケイトが目に入り、少し落ち着きを取り戻した。

「…ぁ、こっちもごめん…肩大丈夫？」

「大丈夫だよ～♪(本当はちょっと痛かったけど…)あのねカエデちゃん、聞いて欲しいことがあるんだけど」

「俺はカエデちゃんを応援してるからね！…あと、流石にそんな大切なことを話のネタに言いふらしたりしません～けーくんはそんな奴じゃないから！」

ちょっと心外～と拗ねた声を上げ口を尖らせてこちらを見てくるケイト。そうだな、そんな事をする奴じゃない事くらい少し考えれば分かるだろうに。余程周りが見えなくなっていたことに気づき情けない気持ちになった。はぁ、と溜息をつくとケイトは本当だからね!?と焦って声を上げた。何やら勘違いしているケイトに自分がどうしようもない事に落胆したんだよと訂正した。

「俺の意見じゃなくてね、世間一般の話ね。世の中色んな人がいるわけで考え方や感じ方もそれぞれあると思うんだけど、やっぱり同性同士でっていう事を攻撃してくるやつがいないわけじゃない。」

「異性との付き合いしか考えてない人に同性の人から好意を寄せられるっていうのは少なからず困惑しちゃうと思うんだよね。」

それは、分かっていた事だったが言葉にして受け止めるとずっしりとのしかかってくる。

「でもね、カエデちゃん。それは、その感情は悪いことじゃないんだよ。だからその気持ちを押し殺す事はしないであげて」

「……ありがとう、ダイヤモンド。でも私はクローバーを困らせたくないよ」

困る、ねぇ…と顎に指を添えて何かを想像し始めるケイト。すると、ぶはっと噴き出しお腹を押さえながら笑いだした。

「！？」

びっくりする私を見て、必死に笑いをこらえながら言った。

「あんだけ動揺しまくって、あわあわしながらカエデちゃん抱えて校内を走り回ってたトレイ君だよ！？大切じゃなきゃ、大事に思ってなきゃ絶対に出来ないじゃん！」

それに…と何か話しかけたが口を噤み、後は2人(・・)で話しなよと言い部屋を出て行った。