君はおちてくれない ２（青）

夜中 ページ7

うとうとしながら


流星くんの寝顔を見つめる。



本当に


綺麗な顔してるなぁ…




深く寝入る流星くんの寝顔を見てるだけで

なんだか幸せな気持ちでいっぱいになる。



いつも忙しいから


今日はゆっくり休んで欲しいな…




重くなるまぶたを

閉じないよう無理矢理開く。





あー…そろそろまずいなぁ。



今何時だろう…


一回着替えに帰らなきゃ。




指を絡めて繋いだ手を

そっと起こさないように

ほどいていく。



音を立てないように

ベッドから立ち上がって


床に落ちていた下着を身につける。



暗さに目を凝らして

周りの時計を探した。


どこだろ…時計。



寝室には無いのかな？



見当たらない。


リビングにならあるかな…




着てきたスーツにも着替えて


襟を正しながら

リビングへ向かう。




うわ…っ！



電気が付けっ放しのリビングに出ると

急な眩しさに目が痛い。



何度も瞬きをしながら

部屋の壁にかかっている時計を見つけた。



あーもう

2時半か。




多分…1時間半くらいは寝れたかな？



ほぼ寝れていない頭は

全然すっきりしない。



でも

なんだろう？


高揚感とか

幸福感で


しんどくはない。



腰は少し痛いけど


それだって嫌なものじゃない。



カバンを肩にかけて

また寝室のドアを開けた。



そーっと中を覗くと


流星くんは

寝返りをうったのか



さっきとは違う体勢で


口を半開きにして寝ていた。



可愛い…



目を細めて見つめる。



でも


起こしたら可哀想…



また

そーっとドアを閉めた。



玄関の靴箱の上に置かれていた鍵を持って


音を立てないように外へ出る。



ガチャ…


と鍵の音をなるべく立てないように


ゆっくりと閉める。


そして

ドアについてるポストから


部屋の中に


鍵をポトンと落とした。



流星くんわかるかな…



一応言っておこう。


歩きながら

ポケットからスマホを取り出して

ポチポチと押してメッセージを送る。




『流星くんおはよう。

仕事なので帰ります。


鍵はポストの中に入れておきます。




今日はオフだからゆっくりしてね。


また連絡します。』





そこで指が止まる。



んー…


どうしようかな。



少しだけ迷ってから




…いいや

書いちゃえ。



またポチポチとスマホを押す。





『流星くん

大好きだよ。』




恥ずかしさで消さないうちに


『送信』を押して


乱暴にポケットにスマホを押し込んだ。

下手くそ→←だめ。もっと。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す