我慢しない ページ5
キスで乱れた呼吸を
深呼吸で整えていく。
『り、流星くん…どうした…の？』
体を支えてくれる流星くんを見上げながら聞いた。
『だって…
Aさん…遅いんやもん。
…ってのは嘘で
我慢できひんかった…だけ。』
照れてるのか
流星くんは私と目を合わせないで答えた。
それでも
まだ私の体に回した腕を解いてはくれない。
『流星くん…
さっき…してくれなかったのに
キスするの
嫌だったんじゃないの…？』
不安で流星くんから目をそらした。
まだ…
私のことからかってるの？
『そんなわけ…ないやん。
Aさん…疲れてるし
キスしてもうたら
もう止められへんって思って。
なのに
Aさん
素直に目つぶるから…
…めっちゃ可愛いことするから
頑張って我慢してん。』
恥ずかしそうに
そっと背中を向ける流星くん。
チラッと見える耳が赤くなっていた。
『我慢…してたんやけど
やっぱり我慢できひんかった。』
自虐的に
ふふっ
と笑う流星くん。
『私は…
キス
して欲しかった…けど。』
後ろ姿が可愛くて
つい私の本音が漏れる。
流星くんがゆっくり振り返る。
『…せやけど疲れてへん？
無理はさせたくないねん。
でも
Aさんがええって言ってくれるなら
もっとキスしたい。』
照れ隠しで頭をかきながら
潤んだ瞳で私を見つめる流星くん。
黙ってコクンと頷いた。
フワッと長い腕の中に包まれる。
『風邪ひいちゃうやんな…ごめんな。』
ギュッと少し苦しいくらい抱きしめられた。
でも全然嫌じゃなくて
もっと
もっと
抱きしめて欲しい。
私の耳に
唇を重ねる流星くん。
『…このまま
ベッド行ってもええ？』
小さな声でささやかれるだけで
体の芯がジンと熱くなる。
『髪…まだ濡れてるから
流星くんも濡れちゃうよ？』
流星くんの胸に顔を埋めて答える。
『いいよ？
でも
風邪引かへんかな？
それだけは
心配やねんけど…』
棚から小さなタオルをとって
私の頭にフワッとかけてくれる。
優しく拭いてくれると
そっと私の顔を覗き込む。
『乾かしたら行こか？』
柔らかな笑顔を向けてくれる。
我慢か。
そんなの
私が出来そうにない。
『嫌…です』
そう言って
流星くんの唇に噛み付くようにキスをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2443人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うえうえす子(プロフ) - そらゆきさん» 最後まで読んでくださってありがとうございました！素晴らしいなんて…とんでもないです！楽しんで頂ける作品が書けるように頑張ります！是非是非またお願いします！ (2017年4月19日 21時) (
レス) id: 83d9077ee4 (このIDを非表示/違反報告)
うえうえす子(プロフ) - 鳳清四郎さん» いつもありがとうございます！佐々木さんを出し過ぎまして…書いてて不安でした(笑)流星の可愛いところが出ていたら嬉しいです！また新作出ましたらお願いします！ (2017年4月19日 21時) (レス) id: 83d9077ee4 (このIDを非表示/違反報告)
うえうえす子(プロフ) - やぶひか りゅせかみ 信者さん» いえいえ！最後まで読んで頂いてありがとうございました(´∀｀)続編を希望してもらえるなんて本当に嬉しいです！少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです！ (2017年4月19日 20時) (レス) id: 83d9077ee4 (このIDを非表示/違反報告)
うえうえす子(プロフ) - ちーやむさん» ありがとうございます(´∀｀)続き知りたくなってしまいますよね…そんな終わり方ですいません！少しでもキュンキュンして頂けてたら嬉しいです！ (2017年4月19日 20時) (レス) id: 83d9077ee4 (このIDを非表示/違反報告)
そらゆき - 完結おめでとうございます！最後まで、「どうなるんだろう」と更新が楽しみでした！流星も佐々木さんもカッコよかったです笑いつも素晴らしい作品をありがとうございます！！ (2017年4月19日 20時) (レス) id: 217a87d3aa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うえうえすこ
| 作成日時：2017年3月21日 15時
