音駒のマネは地獄耳！？(4)

153話 ページ10

試合の後、2階席に登る前に

ストテッチをするので、体育館脇に移動する



夜久「研磨にしては今日は踏ん張ったな」


黒尾「まさか自分がもっと追い込まれる作戦出してくるとはなぁ？」


『ほんと、見ててヒヤヒヤした』


研磨「3セット目に行かないための2セット目の無茶だよ、あの調子で3セットとか無理、早流川に完全に潰されるよ」



だとしても、あの研磨がここまでやるのは

意外と言うか、なんと言うか


すると、リエーフがこっちに歩いてきて

不思議そうに研磨に尋ねる


リエーフ「研磨さん、あのさっきコケたのってまさか演技っすか！？」


研磨「そんな器用なこと出来るわけないじゃん」


リエーフ「で、ですよね」


山本「根性を見せたな、研磨よ」


お、虎が研磨褒めてる

珍しい事もあるもんだな


研磨「違うよ、おれは根性が使えるレベルじゃない」


山本「はぁ？」


研磨「なんてゆうか…なんだろ…義務感ってゆうか…みんな頑張ってレシーブ上げてるから…おれもちゃんとしないと…みたいな…」



あぁ…これアレだな

疲れ過ぎでイライラし出すなこれ



山本「だから、それが根性だつってん…」

研磨「てゆうか頑張ることに明確な名前付けないとダメなの！？おれが頑張ったら変！！」


山本「何キレてるんだよ」



ほれみろ、やっぱりキレ出した



海「試合中はなんか空に向かって怒ってたなぁ」


山本「お前、疲れてっと人格変わりすぎだろ」


『可哀想に、疲れているのね』ｵﾖﾖ


黒尾「糖分が不足してるんだなぁバナナ食べなさいよ」



すると研磨は隣に置いておいたバナナを食べながら

また怒り始める



研磨「仲間の為に頑張るはおかしい事！？おれがやったらおかしいの！？」


『おぉ…』



研磨が他人の事を仲間と…成長したねぇ



すると、よっぽど感動したのか

虎と福永が研磨に飛びつこうとしていた



山本「けっけんみやぁぁ！！！」


研磨「うわっ！何！？」



夜久「山本〜大袈裟かぁ」


黒尾「いやいや、あの研磨が他人を仲間と呼ぶなんてすげぇことだよ」


『そうそう、他人が苦手な研磨が仲間だなんてねぇ』



ほんとに…良い事だね

154話→←152話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す