音駒のマネは地獄耳！？(4)

150話 ページ7

〜2セット目始まる少し前〜


黒尾「向こうまず研磨を走らそうって感じか」


夜久「だな」


リエーフ「えっ！？え…なんすかそれ」


『いや、気づけよ』


黒尾「犬岡〜」


リエーフの相手を犬岡に任せるあたり

クロも面倒になってきてるよな



研磨「はぁ…パッと秘策みたいなの思いついて…全然疲れずに勝てたりしないかなぁ…」


黒尾、A「『馬鹿言ってる…』」


山本「研磨のくせに頭悪そうなこと言ったな」


猫又「相手の根気と忍耐の策を破るには、こちらも同じだけの粘りがいるだろうな」


研磨「……」


研磨があからさまに面倒くさそうな顔してる

まぁいつもの事か


黒尾「慣れてみせますよ…」


お、クロがカッコイイこと言って…


黒尾「レシーバーの皆さんが…！」


少しでもかっこいいと思った私の気持ちを返せ

このトサカ野郎


夜久「おうよ！過保護上等セッターを動かさねぇのが音駒品質だ！！」


『夜久くんかっこいい…』


黒尾「なっ！！」


『ハイハイ、クロもかっこいよ〜』


黒尾「随分と適当だねぇお嬢サン！？」



研磨「…でもただの我慢比べはつまんないな」


『なんかやりたい事あるみたいだね…研磨』



研磨がやりたい事とは…

まぁざっくり言えばわざとレシーブを乱すこと



研磨「毎回じゃないよ…有効なタイミングの時にね」


夜久「そりゃあ、指示通りの位置に上げろって言われたらやるけど…お前既にバテバテなのに大丈夫かよ？」


研磨「おれだってちょっとくらいなら動けるから…毎回エンドラインまで走って上げろって言われたら嫌だけど、」


『そりゃ確かにね』


まぁそんなことを研磨に言う奴がいたら

私が脳天かち割るけどさ


研磨「それにみんなの方が大変だよ、早流川の攻撃に慣れた上で俺の欲しい所へボールよこしてって言ってるんだから…でも、できるよみんなは根性の使い手だから…」


根性…根性ねぇ…


夜久「んで、他に要求は？」


研磨「高く上げて欲しいかな」


「「「「了解！！」」」」


『おぉ、頼もしい』


研磨「Aからはある…？」


『じゃあ一つだけ…早流川は確かに手強いけど私からしたらあの蛇野郎の方がタチ悪いし、烏野の日向の方が規格外、でも皆はその2人に勝ってるんだから胸張って頑張ってね、以上』



黒尾「お前…顔ひきつってるぞ？」


『気にしないで…大丈夫だから…』



久々の精一杯の笑顔に私の表情筋がついて来れてないけど

思っていることは全部言えたし良いかな…

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