魔と人間のハーフの子(3) (ページ7)

今日:19 hit、昨日:12 hit、合計:31,443 hit

101. ページ7

長尾「おーい聞いてっかぁ？」

『あ、ごめん何？』

どうやら私が考え事をしている間に

景が話しかけていたようだ

長尾「だから今日の夕飯なに作んの？」

『あぁ、今日はカレーだよ』

長尾「カレーかぁ、なんか懐かしいな」

『アレ以来作ってなかったもんね』

長尾「いやぁwあんときはビビったわ」

『仕方ないでしょ、あの時は記憶なかったんだから』

長尾「そーだけどさw」

私が景達に初めて会った時に食べたご飯

お腹がすいてたせいかすごく美味しかったんだよね

『あ、でも材料無いかも』

長尾「んじゃ買い物して帰るか」

『うん、あっそうだ景…うわっ！』

長尾「咲耶！」

呼びかけるのと同時に

私は足を引っ掛けて前に倒れそうになる

転ぶ……！

そう思って思いっきり目を瞑ったが

いつまでたっても床に倒れる衝撃は無く

代わりに後ろにグイッと引かれた後

ポスッと優しい感触が私の体を包んだ

長尾「あっぶね…セーフ」

ゆっくりと目を開いてみると

目の前には景の顔があった

どうやら倒れそうになった私を助けてくれたようだ

『ごめ、ありがと』

長尾「まったく、お前はちゃんと足元見ろよな〜」

ってそんなことより顔ちっかｯｯ！

良くよく考えたらこれ抱きしめられてる！？

改めて自分の状況を把握すると急に恥ずかしくなり

徐々に顔が熱くなる

『あの、も、大丈夫だから』

長尾「ん？どした顔赤いぞ？」

『ッ〜〜〜！！』

生理現象これは生理現象だ

そう、気のせい気のせいなのだ

落ち着け、落ち着くんだ私

取り敢えず顔は手で覆うッ！

アレだ、コレはその、アレだ

あークソｯ…テンパってて頭が働かん！

それもそれも全ては渡辺さんのせいだｯ！！
(渡辺さんとばっちり)

長尾「……咲耶…お前…」

『いや…あの……』

待って待って最悪だ…

よりによって本人にはバレるのはヤバすぎる

『…あんま…見ないで……くだ…さ…』

長尾「熱でもあんのか？」

『……は？』

その一言に脳が一瞬停止する

まぁ、そのおかげで頭が冷えたけど

そうだ、そうだった長尾景はこうゆう奴だった

何だろう拍子抜けとゆうか…なんとゆうか

『……お前はそうゆう奴だったな』

長尾「え、なにが？」

『いや、買い物行こうか』

長尾「おう」

長尾「…あっぶねぇ……」