魔と人間のハーフの子(3) (ページ37)

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夕飯を食べ終わってゆっくりしていると

晴がお風呂を沸かしたそうなので

お先に一番風呂を貰うことにした

『はぁ……気持ちいいねぇ…』

『シャワーとかは浴びてたけど、やっぱ湯船に限るわぁ…』

"それにしても、最近の魔は少し凶暴になっているな"

『そーねぇ…この前の魔なんか人が住んでんのに住み着くし…』

"皇都の人間達の感情が荒れ始めているのかもな"

『…うーん……』

"魔"それは人の負の感情から創り出されるもの

形は人型や動物型、異形型と多種多様で大きさも様々

知能あるものもいれば無いものもおり

そして、たまに術を使うものもいる

『ま、来年くらいには落ち着いてるでしょ』

"そうだな"

『来年かぁ…もう十月なんだね』

"もう少しで今年も終わるな"

『そーだね……また春が来る』

"楽しみか？"

『ソメイヨシノが咲くからね、花見したい』

"そうだな、桜降る下で晩酌でもするか"

『お、いいね』

しばらくシノと湯船に浸かりながら話していたが

流石に逆上せそうになってきたので

適当な所で風呂から出て居間へと向かっていると

玄関の方から晴と藤士郎

それから何やら聞き覚えのある声が聞こえてきた

「月尾田さん…！月尾田さんを出してください！！」

甲斐田「いや、ちょっと静かに…！」

「月尾田さん！月尾田さん！！」

甲斐田「声を抑えて下さい！」

「お願いします！！月尾田さんに会わせてください！！」

弦月「ちょっ、やめてください！」

この声…確か祓魔師の新人の…

人の家の前でギャーギャーと喚いて…

全く……病み上がりにまたなんかやらせる気か

……これ以上騒がせたら後が面倒だな

『私に何の御用ですか』

甲斐田「あぁ…咲耶」

「…！月尾田さん！！」

『はぁ…こちらへ、そのまま騒がれるとご近所に迷惑なので』

そう言うと彼女は安堵したように胸を撫で下ろす

さて、取り敢えず中庭で良いか

私は彼女を中庭へと招き話を聞くことにした

『それで、なんですかこんな夜更けに』

「兄を…兄を助けてください！！」

『はぁ…？』

人が不良で休んでる家の表で騒いでいると思ったら

兄を助けて欲しいだぁ？

とゆうかそもそも……

『なぜココに来たんですか』

「え？」

『まさか…私を普通の"医師"だとでも思ってるんですか？』