魔と人間のハーフの子(3) (ページ24)

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118. ページ24

〜数時間後〜

『………』

この本はっきり言って…

物凄く読みづらい…

読めるところは無くはないが

相当昔の本なのか文字が消えている部分が結構ある

内容も読み取りにくい…

『期待外れだったか…』

【あらぁ？随分と古いもの呼んでるのね咲耶ちゃん】

『ｯ…！？』

"不魅夜様！？"

【お久しぶりねぇ〜元気そうでなによりだわぁ】

"えっと…その節はお世話になりました"

【いいのよぉ〜、それより咲耶ちゃんソレ読めるのぉ？】

"あぁいえ…読めなくて今丁度諦めようかと"

【へぇ〜…その本の内容私が教えてあげましょうかぁ？】

"え？不魅夜様知ってるんですか？"

【あらぁ、知ってるも何もそれは清乃神と私達の愛し神のおはなしよぉ？】

『え……』

清乃神と私達…？

それって…斑様のこと？

甲斐田「咲耶？」

『えっ？あぁ何？』

甲斐田「いや、なんか考え込んでたから」

『大丈夫大丈夫、私ちょっと部屋で休んでくるよ』

甲斐田「そっか、夕飯は僕が用意するからゆっくり休んで」

『うん、ありがとう』

危ない危ない

つい声が出ちゃった

"不魅夜様、その話詳しくお聞かせ願えますでしょうか"

【いいわよぉ〜】

まさかこんな形で知ることになるとは…

取り敢えず詳しいことは部屋で聞こう

私は不魅夜様を連れて自分の部屋まで来ると

一応持ってきた本を机の上に置いて椅子に座った

『お願いします』

【それじゃあいくわよぉ〜】

【これは…遠いはるか昔の物語……】

【とある山に土地神様を祀った神社があったの】

【その土地神の名は斑大御神】

【とても美しい女神で、他の神からも人気があったわ】

【そしてその女神には友人が二人いて、名は魔結裏ノ神と不結奇ノ神】

【御二方はとても気さくな方で、暇さえあればよく斑様の所に遊びに行っていたそうよ】

【でもそんな平和な日常も長くは続かなかった】

【斑様の美しさに嫉妬した他の女神が神社に嫌がらせをするようになった】

【日に日に嫌がらせがエスカレートしても、斑様は心の広い方だからそんな嫌がらせも笑顔で受け入れていたわ】

【でも、魔結様と不結様はそんなことをする女神達が許せなかった】

【そして、神社に嫌がらせをした女神やそれに加担した者全て】

【晒し首にしたのよ】