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14. ページ15

ゆっくりと目を開ける

ここは…やっぱり甲斐田さんの家の私が借りてる部屋だ

まぁ私の存在が皇国のお偉い方に知れたらまずいしね

てか…ん?

手に違和感が……


ふと自分の手の方を見ると

そこには長尾さん甲斐田さん弦月さんの順で

私の手を掴みながら寝ている三人の姿



『…心配かけましたね』



三人の顔をよくよく見ると

みんな目の端に涙の後が残っている

また…泣かせてしまったな


三人の顔を頭を空いている方の手で優しく撫でる

無理してごめんなさい

でも、大丈夫起きたからね



長尾「ん"……」

甲斐田「ふぁ……」

弦月「ん〜?」

『あ、みんな起きた?』



起きている私を見るなり

さっきまで眠そうだった三人の目は点

すると恐る恐る長尾さんが口を開く



長尾「……咲…耶…?」

『咲耶だよ』

甲斐田「…起き…た…?」

『起きたよ』

弦月「死んで…ない…?本当…に?」

『死んでないよ』



ほら、と三人の手を両手で握り返す

すると三人の目にはうるうると涙が溜まっていく

それを見ていたら私もなんだか泣きそうになってきた



甲斐田「咲耶ぁ!!」

『うおっ!?』

弦月「よか"った"ぁ!!」



思いっきり抱きついてくる二人に少しビックリしたが

まぁ、確かに死ぬと思うよなぁと思うと

流石に離れろとは言えない


とゆうかそれより驚いたのは

一番最初に飛びついてきそうな人が今回は何もせずいることだ



長尾「……」

『長尾さん』

長尾「ごめん……」



ただそれだけ言ってずっと俯いている長尾さん

長尾さんのことだ、きっと

私がこうなったのは自分のせいだと思っているのだろう



『長尾さんが謝る事じゃない、あれは私の不注意だよ』

長尾「いや…俺がもっと早く着いてれば…」

『いーや違うね、私のミスだ』

長尾「…っ?」



そう…私がこうなったのは全部私のミスだ

あの子を助ける時…本当は少しだけ迷った

あの迷いさえなければ私は傷を負う事は無かったし

また…泣かせることもなかった



『それに、私長尾さんに感謝してるんだよ?』

長尾「え…」



ずっと俯いていた長尾さんがやっと顔を上げたと思えば

後悔と不甲斐なさを絵に書いた様な顔をしている



『私を助けに来てくれてありがとう』

『私長尾さんが来てなかったら魔に食われてたかもしれない、だからありがとう』

長尾「ッ……」



ちょいちょいと手招きすると

長尾さんは恐る恐るだが確実に私達三人を強く抱き締めた

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名無し - はじめまして、コメント失礼します。設定タグをご本人様の名前含め、検索除けタグのみに変更お願いします。デリケートな界隈なので対応のほどよろしくお願いします。変更終わりましたらコメントの方は消していただいて構いません。長文失礼しました。 (2022年5月13日 4時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:名無しの弁慶 | 作成日時:2022年4月3日 23時

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