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．
「おじゃまします」
「どうぞ 散らかってるけど」
控えめに部屋に入ってきたAがローテーブルの前に座った。
その表情に少し不安が見えるのはまだ部屋に呼ばれた意味をよく分かっていないから。
「お茶でいい？」
「うん、ありがとう」
硝子のコップを机に置いてAとL字になるような位置に座った。
どう切り出そうか考えていると窓の外を見たAが先に切り出した。
「雨、強くなってきたね」
「まだ好きなの？」
「…え？」
「雨」
そういうと�爐△↓瓩辰鴇�し見開いた瞳を細めた。
「好きだよ。
雨が降ると好きな人と近付ける気がするの」
その言葉に留めていた思いが言葉となって溢れ出した。
「別れたんだね」
その問いに言及することなく少し間を置いて小さく頷いた。
「なんで？」
「…」
「俺が原因？」
表情を曇らせ俯いたままのA
強くなった雨脚が薄い窓ガラスに跳ね返って音を立てる。
長い沈黙のせいで雨音に気を取られているときAはやっと口を開いた
「雨が降ると翔太を思い出すの」
「…？」
「誰といても、誰と付き合っていても
雨が降ると翔太が傘を持って迎えに来てくれた事とか
雨の音が聞こえたらかき消されないように少し大きな声で話す翔太の声とか」
思い返して少し楽しそうに微笑むAがひとつひとつ言葉を紡ぐ。
「忘れたつもりなのにずっとずっと心の中に残ったままだった」
優しくか細い声が本心を語る
「再会したとき、すごく動揺したけどそれ以上に嬉しくて
ちゃんと友達でいようって思ってたのに」
「思ってたのに…」
苦しかった
でもきっとそれは彼女も同じなんだろう
桜色の唇をきゅっと結んだ後、小さく息を吸う音が聞こえた
「一緒にいると呆れるくらい翔太に惹かれてる自分がいて」
．
「私、やっぱり翔太じゃないとダメみたい」
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ななせ.。(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます^ ^これから切なさヒートアップしていくのでお楽しみに^ ^ (2020年4月17日 8時) (
レス) id: 556b37bac5 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - すごくキュンとします！せつないけど幸せになってもらいたいです(>_<)更新楽しみにしてます！ (2020年4月17日 1時) (レス) id: b6de7731d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななせ.。
| 作成日時：2020年4月14日 16時
