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「大丈夫？」
マンションに着くのと同時にAは完全にダウンした。
「ごめん…しょーた」
なんとか部屋着に着替えてベットに倒れ込んだ
「買ったやつ冷蔵庫の中入れといた
これだけここに置いとくからちゃんと飲めよ」
「ありがと…」
スポーツドリンクをサイドテーブルに置くと訪れる静寂。
付き合ってた頃はAが眠るまで手を繋いで隣にいたけど
「じゃあ俺帰るね、なんかあったら呼んで」
心配だから出来れば少し一緒にいたいけど、
彼氏がいる女の子の部屋に居座るほど図太くない。
立ち上がろうとしたその時スーツの袖を引かれる感覚。
「行かないで」
「寝るまで、ここにいて…？」
弱々しい声が胸を高鳴らせる。
甘えるように潤んだ瞳が俺を見上げた。
この先の行動に葛藤する俺に追い討ちをかける
「翔太に…いてほしい」
彼氏いるのも転がされてるのも分かってる。
分かってても、
「分かった」
ベットの下に座り直してAを見ると
眉間に寄せたシワが消えた。
壁時計は午後八時半を過ぎた。
生憎今日は木曜日で明日も仕事があるはず
目を閉じたAの寝顔に浮かび上がる気持ちが何なのか考える。
「…ごめんな困らせて」
返ってこない返事とテーブルの上で青白く光るスマホ
彼氏かな。
どう考えても邪魔者は俺で
幸せで円満なカップルをかき乱してる
カッコつけて告白したけど結構自己中な行動したなって反省する気持ちもある。
それでもAが好きって気持ちに迷いはなくて
ぐらつく気持ちは遠慮と罪悪感を捨て切れないから。
諦めたほうがいいのかなって思ったとき
いつもそれを留まらせるのはAで
「…しょ…た」
呼びかけにAを見れば目を閉じたままで次第に寝息に切り替わる。
寝言？
「…なんで俺なんだよ」
呼ぶなら、彼氏の名前呼べよ。
嬉しさと一抹の切なさが溢れる
無意識に伸ばした手がAの髪に触れた後
頬に移動した指先は熱を感じる。
キスしたい衝動に駆られそうですぐに手を離した。
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「おやすみ」
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ななせ.。(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます^ ^これから切なさヒートアップしていくのでお楽しみに^ ^ (2020年4月17日 8時) (
レス) id: 556b37bac5 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - すごくキュンとします！せつないけど幸せになってもらいたいです(>_<)更新楽しみにしてます！ (2020年4月17日 1時) (レス) id: b6de7731d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななせ.。
| 作成日時：2020年4月14日 16時
