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．
ピーンポーン
初めて鳴らす彼女の部屋のインターホン
なんでこんなに緊張してんだ
『はい』
「渡辺です、こんにちは」
『…ちょっと待って』
「…ふぅ」
大きく息を吐き出して呼吸を整えていると目の前の扉が開いてAがひょこっと顔を出す。
「ごめん、昨日俺のこと世話してくれたって深澤から聞いて」
「ああ別に大したことしてないよ」
「迷惑かけた、これ…こんなのだけど」
さっきコンビニで買ってきたお菓子とジュースの入った袋を渡すと少し躊躇って受け取った。
「食べれないのあったら彼氏さんに食べてもらって」
「…ありがと」
なんで俺は自らその話題に触れるんだ
Aはテンションが低いのかさっきから俯いて目が合わない。
沈黙がくればAが行ってしまう
焦燥感が聞きたかった質問をあっさりと言葉にした
「あのさ、昨日の夜酔って俺なんかしなかった？」
その言葉にピクリとAの肩が動いたのを俺は見逃さなかった。
「何も、ないよ。私すぐ帰ったし」
「A、あのさ」
「ごめん。私急いでて」
「A！」
なんの確信もないただの直感だけど
Aの反応や態度で、昨日の夜もしかしたら俺はAに触れたのかもしれないって思ったんだ。
閉まるドアを無理に開けてAの肩を掴む
「俺を見て」
「や、だ」
「なんで？」
冷たいAの手が肩にある俺の手を掴んで離そうとする。
勢いで玄関に乗り込んでしまった俺の背後で扉が閉まる音がした。
「友達で、いたいの…翔太とは」
慎重にゆっくりと繋ぐ言葉はまるで自分に言い聞かせているように聞こえた。
「だから昨日の事は私だけが知ってればいい」
さっきよりも小さくなる声は油断すると聞き逃してしまいそうなくらい儚い。
「ごめん」
「俺は多分Aのこと友達として見れない」
顔を上げたAの目は赤く充血している
昨日の俺が泣かせちゃったのかな。
その顔見たら我慢してた気持ちが止まらなくなって、
「…っ」
．
掴んでいた肩を引き寄せて
何年かぶりにAを抱きしめていた
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ななせ.。(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます^ ^これから切なさヒートアップしていくのでお楽しみに^ ^ (2020年4月17日 8時) (
レス) id: 556b37bac5 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - すごくキュンとします！せつないけど幸せになってもらいたいです(>_<)更新楽しみにしてます！ (2020年4月17日 1時) (レス) id: b6de7731d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななせ.。
| 作成日時：2020年4月14日 16時
