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．
- ＹＯＵ -
「あれぇAがいる」
トロンとした目が私を捉え
夢見心地なのか翔太はふにゃふにゃと笑っている
「考えすぎてふっかがAに見えんのかな〜」
「翔太、私だよ。お水ここにあるから
私帰るから離して？」
掴まれた腕を離そうと手を重ねる。
酔ってるから油断してた、男の人の力にはいつだって敵わない。
「きゃっ…」
引っ張られた力は意外と強くて不意打ちの力に呆気なく私はベットに倒れた。
「ちょ、翔太」
あっという間の出来事だった。
気付けば私は翔太の胸の中にいる
息苦しいくらい強く抱きしめられ閉じ込めるように絡まった足
「……っ」
待って、これはやばい
離れようとするほどこもる力。
…これ本当に寝てるの？
「翔太、起きて離して」
「んー」
返ってくるのは生返事だけ
息か胸か分からないけど苦しくて早く離れたかった。
シャツから香る懐かしい翔太の香りに鼻の奥がツンとして込み上げる何か
「A…」
やめて、今名前呼ばれたら＿
��A、好きだよ��
声が、香りが、温もりが。
懐かしくて大好きだったあの時と重なって
「しょ、た…」
抵抗していた力が抜ける。込み上げたのは涙だった。
泣く権利なんて私にないこと分かってる。
翔太にも蓮にも失礼だって
分かってるのに溢れる涙が止まらない。
なんの涙？
＿蓮への罪悪感？
＿元彼への未練？
分からない、考えたくなかった今だけは
「…きだよ、A」
微かに聞こえた言葉の意味を聞き返そうとは思わなかった。
ごめんなさい、蓮
「翔太…」
翔太に抱かれて眠る事を今日だけ許してください
絡まった翔太の腕や足の力が私にのしかかる。
久しぶりのはずの翔太の匂いがあまりにもしっくりと私を落ち着かせるから
ぐちゃぐちゃの思考は停止する。
本能のまま翔太の背中にまわる自分の腕に自嘲する。
＿最低だ、私
＿やっぱり翔太痩せたよ。
骨張った背中を抱きしめると答えるように翔太の腕に力が入った。
．
＿朝なんて来なければいいのに
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ななせ.。(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます^ ^これから切なさヒートアップしていくのでお楽しみに^ ^ (2020年4月17日 8時) (
レス) id: 556b37bac5 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - すごくキュンとします！せつないけど幸せになってもらいたいです(>_<)更新楽しみにしてます！ (2020年4月17日 1時) (レス) id: b6de7731d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななせ.。
| 作成日時：2020年4月14日 16時
