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．
雨の音が聞こえなくなった。
というか世界から音が消えたみたいに全ての音が聞こえなくなった。
「あの、大丈夫ですか？」
ｻﾞｰｰｰｰｰｯ
数秒経ってやっと飛び込んできた男の声と雨音
「あ、すみません。渡辺翔太です」
「大学時代の友人なんだ」
「へえこんなところで再会するなんて凄いな」
補足したAの言葉に感心したように頷く
目黒と名乗られた男は、俺でも見上げる高身長に彫りの深い男前な顔。
…モデルかなんかかよ
外見が全てじゃないけど俺と比べたら差は圧倒的。やっと目の前の事実を受け入れようとする俺に次々と次の一手は決められる。
そいつはAの濡れた髪を手ですいたあと
薄い肩を大事そうに掴む。
「また雨の中走ったんでしょ
本当風邪引くからやめろよ」
「そんな降ってなかったもん」
「傘持つのめんどくさかっただけでしょ
早くお風呂入って」
心配そうに見つめる顔も
彼女が傘を持つのが嫌いな性格も
全部知ってる。
認めざるを得なくなる二人が築いてきた関係。
＿苦しい
早くこの場を去りたい
やっと俺の方を見たAは気難しそうな顔をしていた。
何か言いたげなAだけど、きっと彼がいるから言葉を選んでいるんだ
揺らぐ瞳が伝えようとしている。
気付かないふりをするように思ってもない言葉を重ねた。
「良い彼氏さんだな」
「…うん、とても」
ただ、それだけ。
君が微笑んだ顔に嘘はなかった。
その横の彼氏さんは照れ臭そうに笑ってから
ポケットの中からキーケースを取り出す。
いくつか付いた鍵の中に彼女の部屋の鍵がある。
慣れた手つきで鍵を出して部屋の鍵を開けた。
「……」
「じゃあ、失礼します
これからよろしくお願いします」
「あ、こちらこそ」
礼儀正しく下げられた頭につられて俺も挨拶をすると部屋の中に入っていく。
Aはゆっくりと俺の方を見るけど
視線を合わせようとはしなかった。
「…翔太も、風邪引かないようにね」
�爐犬磴↓畩�さく残した言葉。
素っ気無く閉まる扉の奥に
二人が笑い合う温かい食卓は容易に想像できた。
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ななせ.。(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます^ ^これから切なさヒートアップしていくのでお楽しみに^ ^ (2020年4月17日 8時) (
レス) id: 556b37bac5 (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - すごくキュンとします！せつないけど幸せになってもらいたいです(>_<)更新楽しみにしてます！ (2020年4月17日 1時) (レス) id: b6de7731d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななせ.。
| 作成日時：2020年4月14日 16時
