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クラークさんに、お茶に誘われた
美味しいクッキーを用意して待ってくれているらしい
クラークさんとお茶なんて普段なら絶対に避けるのだが、この時の私は何を考えていたのか即答で行く、と答えてしまった
そして今後悔している
さっきからずっと妙な緊張が走っているのだ
まだ約束した時間の何時間も前だと言うのに、。
何をそんなに緊張することがあるのか、私にもわからない
ただの仲間だろうと言われてしまえばそこまで、本当にそれ以上でもそれ以下でもないわけだし
とりあえず気晴らしに一旦、ゲームにでも出てみることにした
・
暗号機残り3台、今日のハンターの血の女王、マリー様はやる気に満ち溢れていたらしく、不調とも言える私を含んだサバイバー側は既に2人の仲間が飛んでしまった
なんとか残ったイソップくんもダウン放置状態になってしまっていた
私を追って両方吊るすつもりなのだろう。
ふと、心臓の音が大きくなった
後ろから物凄い気配を感じる、足がすくんだ
「あら、Aちゃんじゃない!元気がないみたいね?」
思ったより軽く話しかけてくるマリー様
ん?と思ったが一応距離をあけて話に応じる
『マリー様?最後ですが、チェイスは…』
「ああ、貴女を見て気が変わったわ!本日のゲームはこれで終了、ここからは貴女のその顔の理由を聞かせて頂けないかしら?」
「まあ!!なんて素敵なの!!夜に殿方とお茶会だなんて…!」
イソップくんをさっさと椅子で飛ばし、予想外に盛り上がるマリー様に動揺が隠しきれない私
マリー様はお茶会が好きだもの、そうなるのも無理はないわよね
うっとりとした顔をしながらマリー様は話を続けた
「それで、御相手は一体誰なのかしら?先程の納棺師の坊や?それとも探鉱者とか?」
『、、いいえ、クラークさんです。』
「クラーク、、って。もしかして、占い師の方かしら」
マリー様の言葉に静かに頷く。
途端、ふと優しい顔で微笑むマリー様
「ふふ、楽しむのよ。きちんとおめかしして行きなさい。」
何かを感じとった故の微笑みなのだろうが私には到底理解ができなかった
おめかし、か。
戻ったらウィラにでも聞こう。
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作者名:そら | 作成日時:2022年10月23日 15時