マンキー (ページ34)

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ユキちゃんに手招きされて、クラスの境目の位置に座る

ユ「一緒に見よう～、大我もしめちゃんといるし女子の友達ほぼいないから困ってたんだ笑」

夏「田中は？」

ユ「あの人はこういう時全校の女子に囲われてるじゃん」

　

呆れたように笑うユキちゃんがこんなにあっさりしてるなんてびっくり

ユ「Aちゃん意外だって顔してる笑」

『え、うそ？ごめん笑』

ユ「樹、私と付き合うために何人の女の子切ったと思う？」

思わず顔を見合わせる私と夏子

夏「色々怖いから聞かないでおくわ」

自分が忙し過ぎて触れてなかったけど思い返せば漫画のように頬が腫れて冷やしていた時があったっけ

失恋ソングのスクショとか見えるか見えないくらいの小さい字の書かれたストーリーとかポエマーのつぶやきばっかり流れてきたのもあの時期か

ユ「まぁそれだけしといて浮気でもしたら相当な馬鹿でしょ」

毒を吐くように言ってるけどきっと樹のこと信用してるんだ

私、北斗が言おうとしたこと遮って言い訳とか言って何も聞こうとしてなかった…信じようとすらしてなかったな

ちゃんと謝ろう

気分は落ちるところまで落ちたらなんだか逆に楽になった

午前は1年生の発表

「次は1年B組による寸劇"English桃太郎"です」

ユ「お、次ジェシーだよ！」

ジェシー…？あ、いつも学食でご飯食べてるメンツの中にいる子か

ジ「Wow! Is this kibidango? AHAHA!!」

『なんか本人が1番楽しそうだね』

夏「1番喋れそうな見た目なのに犬役なのもじわじわくる」

「次は1年D組によるダンスパフォーマンス、K-POPメドレーです」

ユ「やっぱりダンス上手いな～！」

そう言って写真を撮るユキちゃん

『あの緑のパーカーの子が慎太郎くん？」

ユ「そうそう！」

樹と北斗の会話にもよく出てくる子だ

夏「一緒に踊ってる赤いライダースの子も上手くない？しかもめちゃくちゃかっこいい」

ユ「え？だからずっとその子を撮ってるんだよ？？あの子はきっとこの学校の次世代Kingだね～」

"たろうはいつでも無許可で撮れるからいいや"って

彼氏も彼氏なら彼女も彼女な恐るべしカップルだな

そんな風に楽しんでるうちにあっという間に午前が終わった