マンキー (ページ1)

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「A…好きだよ」

『私もだよ…』

彼の顔が、唇が近付いてくる

＊

ピピピピ__ピピピピ__

『ほく…と…くん……』

ピピピピ__ピピピピ__

『はっ！！』

年度始めからなんだこの願望ダダ漏れの夢は

嬉しいけど、その分起きた時の現実を突きつけられた感じがとても辛い…

学校に行く準備をしがてら、

少女漫画の主人公っぽく自己紹介でもしておこうかな

私、瀬川A！東京の高校に通うキラキラJK！

今日から晴れて2年生に進級なんだけど

皆さんご存知の通り今日は一世一代の大イベント！クラス替えでございます

小中学校とは比にならないくらい大事だからね

というか私は地元がめちゃくちゃ田舎だからクラス替えとかいう概念すらなかったんだけど

なんて考えている間に学校の昇降口に到着

みんなが張り紙に群がっている

せ、せ、瀬川…あった
　

C組だ…

自分の名前を見つけると同時に彼の名前を探し始める

『あ、』

それも意外とあっさりと見つかって驚いた

同じクラスだ…

樹「お、北斗！俺らクラス一緒じゃん！」

背後から掠れた声が聞こえて咄嗟に下駄箱の方に歩き出す

北「まじ？」

ユ「えー！私と大我Dなんだけど」

大「じゃあ俺とユキ2人でいちゃいちゃ出来るね！」

ユ「私は大我と北斗をくっつけていちゃいちゃしてるところの方が見たかった！」

北「なんでだよ笑」

楽しそうに話すあの子になれたらって何度思ったことか