検索窓
今日:2 hit、昨日:24 hit、合計:190,968 hit

第31話 ページ32

うーん、最近調子が良くない。
体調が悪いと言うか、落ち着かない?というか。
やっぱ久遠くんの一件があったからなのだろうか。

あれで、私は改めてここ、ブルーロックのイカれ度合いをしみじみと感じた。

仕事はボーッとして進まないし、よく自分の持ち場を離れてお兄の所に遊びに行くと怒られるし。
(仕事をしろと追い出される。)

また前の役立たずに逆戻り。虚しい。

あれこれ考えながら、上の空でバケツを運んでいた。

ツルッ

あれっ、これ、転ぶ。
さっきちょっとこぼしたバケツの水で滑って、私の体は宙を舞った。

バシャッッ

『あっっっ........』

凪「!!」

どうしよう。ちょうど目の前を横切ろうと角から出てきた凪くんに、バケツの水をぶっかけてしまった。幸い隣にいた御影くんにはかかっていない。

『や、やだ、ご、ごめんなさ....』

私の顔はみるみる青ざめていく。手が震える。最低な失敗をしてしまった。
選手のサポートをするどころか、迷惑をかけてしまった。これで風邪でも引いたら...

私は既に半泣きだった。

『ご、ごめ、なさい...私...』

凪「A!大丈夫...?」

御影くんが凪くんの上着を持っていたのだろう。凪くんはそれを引ったくるように取って、私にかけてくれた。

『え...』

凪「Aも濡れてる...大丈夫?」

たしかに私の頭から上半身までも綺麗に水がかかっていた。

それでも。全身に水を被った凪くんのほうがこれを着るべきじゃないのか。

『でも!凪くんのほうが...』

凪「俺は別にいいよ。それよりも、A寒いでしょ。これ着てて。」

御影「おい、凪...」

そう言いながら出したハンカチで凪くんの頭を拭きながら、御影くんが私を睨んできた。

『!!ご、ごめんなさい』

凪「もう謝んなくていいから。風邪ひいちゃうからシャワー浴びてきなよ」

『うん...』

なんでこんなに優しくしてくれるんだろう。
御影くんは...相変わらず怖い顔をしてこちらを見てきた。
ごめんなさい...

第32話→←第30話



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (169 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
437人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みぃ | 作成日時:2022年12月1日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。