ネコみたいな〜瀬口黎弥〜 (ページ47)

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47.設置完了ページ47

黎弥side

黎「ご馳走様でーす、Aもお会計ありがとう」

そう言って居酒屋を出たのは夜中の11時頃

俺がトイレへ行ってる間に、配線やってくれるから。とお会計を済ませてくれていた

やることかっこよすぎんだろ

「長居しすぎたね〜」

なんて、飲んでるせいでまたAがふにゃふにゃしてる

黎「途中で止めとけばよかったかな。ニヤニヤしすぎでしょ笑」

「いや、酔ってないからね？」

そんな顔真っ赤にして言われても説得力ないけど

黎「はいはい、じゃあちゃんとお家まで案内してくださーい」

「…え！？本当に配線やってくれるの？」

黎「やるよ笑」

やっぱり酔っ払ってんの？
さっきお願いしますって言ってたよね？
配線やってくれるからって飯代払ってくれてたよね？

「なんか、申し訳ない」

黎「飯おごってくれたじゃん」

「いつも黎弥が払ってるから」

黎「気にすんなよ笑まあとりあえずパパっと済ませるから早く行こ」

Aのマンションに着いてからは、少し緊張しつつもなんとか平常心を保った

エントランスまでは来たことがあったが、ここから先は初めて

エレベーターに乗り込み、Aが6階のボタンを押した

「こっち」

608号室の鍵を開け、扉を開き俺が先に入るように促された

黎「お邪魔しまーす」

部屋から香るのは、いつものAの匂い

白を基調とした家具でまとまっててめちゃくちゃシンプル

掃除も隅々まで行き届いてて

居心地のいい部屋

「そんなジロジロ見ないでよ恥ずかしい」

黎「いやめっちゃ綺麗にしてるんだってちょっと意外だった」

「汚いイメージだったんだ」

黎「そういう訳じゃないって笑」

「ふーーん…よいしょ…っと、テレビこれなんだけど…お願いします」

そう言って向こうの部屋から持ってきたのは、大きめのダンボールに入ったテレビとグチャっと片付けられた線たち

黎「適当に入れすぎだろこれ笑」

「……綺麗に片付けてる時間なかったんだよ」

黎「ふーーん…笑」

さっそく設置作業に取り掛かると、あぐらをかいてる俺の横で正座をしてジーッと手元を見ているA

5分ほどで配線作業を終え、チャンネルを合わせた

黎「よし、できたよー」

「え！？すご！早いね！」

隣を見ればさっきよりもAとの距離は近くなっていて
嬉しそうにしているAを見つめた