ネコみたいな〜瀬口黎弥〜 (ページ45)

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45.テレビページ45

Aside

あれから数日が経った。

夏輝くんや黎弥たちと会ったのはあの日が最後で、どうやら忙しいみたい。

いつもと変わらずレッスンを終え、家に帰り普段通りテレビを見ていると

ﾌﾞﾁｯｯｯ

「え？なに？」

急にテレビの画面が暗くなった

「なんで？」

リモコンの電源を何度も押したり、テレビ本体のスイッチもつけてみるけどつかない

叩いたら直んないかな？

昔ながらの考えだな、、なんて思いつつもテレビの後ろを少し強めに叩いてみた

「あ……」

すると、そのままテレビは大きな音を立てて床へダイブ

恐る恐るテレビを起こせば嫌な予感は的中

画面はバキバキで、完全に使えない状態になってしまったのだ。

……ショックすぎる、
まだ5年も使ってないのに。

シーンとする寂しい部屋で、ネットショッピングを開き良さそうなテレビをすぐに購入した。

到着まであと2日か、、、

一人暮らしの静かな部屋は寂しくて、怖くて嫌いだ。

テレビの代わりにスマホで、YouTubeを見たり音楽を流したりして、2日間をなんとかやりきった。

やっと届いた新しいテレビを箱から出し、設置しようとするところで大事なことに気づく。

待ってなにこの線、、

外すのは簡単に出来てたはずのテレビの線たちが、設置しようとすると訳がわからない。

前の配線は夏輝くんがしてくれてたからな、、

夏輝くん呼んじゃおうかな……

今回もまたお願いしようと電話をかけた

prrr..

澤《どうしたの？》

ワンコールで出た夏輝くん

「夏輝くん今忙しい？テレビの配線わかんなくて、」

澤《テレビ買い換えたの？あ、でもおれ今収録で長野居るんだよね、、明日帰るんだけど》

「え、そうなの？そっか、、ならやっぱり大丈夫だよお疲れ様〜」

電話を切って、また配線に取り掛かってみたが結局わからず、ただ頭を抱えた。

そんな時

ﾎﾟｷﾎﾟｷ

とラインの通知を知らせる音

黎弥『今から飯いかね？』

一旦、配線のことを忘れようと、黎弥の誘いにすぐ応じた。

軽く準備をして、マンションを出ると既に待っててくれてた黎弥

「お疲れ様〜もう来てたんだ」

黎「午後からずっと家いたから」

どうやらお昼で仕事は終わってたみたい

歩いて10分、連れてきてくれたのはこじんまりとした居酒屋さん

黎「こんばんは〜」

また慣れたように居酒屋さんに入っていく黎弥の背中を追いかけた