ネコみたいな〜瀬口黎弥〜 (ページ43)

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43.距離感ページ43

Aside

「夏輝くんのジャージどこにしまったかな、」

澤「無かったらAの着るよ」

「いや入らないでしょ」

澤「A小さいからなー」

なんて、また自分がでかいことを自慢してくる

無視だ無視。

夏輝くんがお泊まりするのが久しぶりすぎて、着替えどこにしまったか忘れちゃった

結構前は頻繁にこの家に入り浸っていた夏輝くんも、今じゃ仕事が忙しくてなかなか厳しいのだろう

澤「Aー？一緒に探す？」

「うーん…、、あ、まって！そこは」

澤「あ、ごめん。」

夏輝くんが開けた引き出しには私の下着が収納してあるところで、変な空気になってしまった。

「あ、あったよ。これ、はい。お風呂どーぞ」

澤「ありがとう」

無表情でジャージを受け取り、静かに脱衣場に向かった夏輝くん

別に私はそんなに気にしてはないんだけど…

夏輝くん耳真っ赤だった、、申し訳ないことしちゃったな、、

その後、お風呂から出てきた夏輝くんは何事も無かったかのようにテレビをつけて、自分の家のようにくつろぎ出した。

よかった。そっとしておこう

私もお風呂へ入り、髪を乾かし終えリビングへ戻ってくる頃にはソファーの上でぐっすりと眠っていた夏輝くん

疲れてたよね、長野で収録だったんだもんね。
そーっとブランケットを夏輝くんに掛け、私も寝室へ向かいすぐに眠りについた。

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？「……A……A」

誰かに呼ばれているような気がして、うっすらと目を開く

ベッドに手をついて、上からジーッと私を眺めているのは早起きの夏輝くん

澤「あ、起きた。おはよう」

「……おはよ。近いね」

澤「そう？」

昔から思ってた、この人の距離感はバグってんの。

「…はい、どいてどいて…ふわぁ〜、、」

距離感おかしい夏輝くんを押しのけて洗面所に直行した

顔を洗ってリビングへ戻ると、キッチンからは何やらゴソゴソと音が聞こえる

澤「冷蔵庫何も無いんだけど」

「料理しないからなぁ、」

澤「どっかモーニングでも行く？」

「今日仕事休みなの？」

澤「午後から。Aは？」

「夜のレッスンだけだよ」

2人とも仕事が午後からだとわかって、近くの喫茶店でモーニングを食べ、ゆっくりと朝を過ごした。