ネコみたいな〜瀬口黎弥〜 (ページ37)

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37.羨ましいページ37

黎弥side

最近Aと会ってないなーなんて考えながら
事務所にあるジムで先輩達とトレーニングをしている。

玲「やっぱ居ねえわ」

ひょこっとドアから顔を出した玲於くんが、誰かを探していたのかジムを見回しては隼くんとまたどこかへ消えた

そこから数時間ストレッチをしたり、先輩達と会話をしながらバイクを漕いだりと何時間かジムに滞在した。

そろそろ、終わろうかな

シャワーを浴びて荷物を取りに行こうとした時、通路で何やら急いでいる夏喜と遭遇

夏「あ！黎弥くんでいいや」

そう言って、動画を回すのをお願いされた

なんだよ、俺でいいやって
一応俺、夏喜の先輩なんだけどな

心の中で夏喜にツッコむ

スタジオを覗けば、数時間前に見かけた玲於くんと隼くん

黎「お疲れ様でーす…え、A？なんで？」

スタジオに入ると、何故かAが居たのだ。

「個人レッスン…的な？」

……前に夏喜がお願いしてたやつ？

本当にお願いしたんだ、夏喜、

意外と行動力がある夏喜に関心しつつ、4人の男に囲まれて笑ってるAを見てモヤッとした。

隼くんに指定された位置から動画を回し、画面越しで5人が踊っているのを見る

でもやっぱり、いちばん目を惹かれるのはAで
男にも負けないくらいパワフルな踊り、それに表情。

俺はAの踊ってる時の表情が好き

見入っていると、いつの間にか曲は終わり息を切らしながら5人がスマホに集中している

隣でスマホを覗き込んでいるAを見ると、バチッと目が合いすぐに逸らされた

玲「インスタ載せていい？」

「…私も載せようかな〜、」

ボソッと呟いたAに皆が驚いた

俺も内心めちゃくちゃびっくりした
そして、Aと一緒に踊った4人が羨ましくて仕方ない

まぁ、Aからフォローすら返されてないんだけど、、

なんて考えていると、Aの一言でお開きになり一同は帰る支度を始めた

スタジオの隅でシューズを履き替えているAに駆け寄り

黎「今から帰んの？」

そう声をかければ、ビクッと少しだけ肩を上げ驚いた顔をした

「うん、帰るよ」

黎「待ってて、俺も一緒に帰る」

コクンと小さく頷いたAを見て、すぐにスタジオを出てバッグを置いてあるジムへ走る

数「お、黎弥じゃん、今からやるやろ？」

と、龍友さんはベンチプレスを指さした

黎「いえ、僕今から帰るんです笑」