ネコみたいな〜瀬口黎弥〜 (ページ26)

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黎弥side

Aの家の前に到着したが、声をかけても起きなかったAは今も俺の背中にいて、部屋が何号室かもわからない。

前もこんなだったなー

いや、前回はAが鍵持ってなかったんだ

そんな事を思い出しながら、渋々俺の家へ連れて帰る

A、起きたら嫌がるだろうな
ごめんだけど、我慢してよ

ベッドへ寝かせると、急に暴れ出したA

「あっつい……」

そう言って、寝ぼけながら自分の洋服を脱ぎ出す

黎「いや、ちょ！A！下着見えてる！！おい！」

そんな事を言っても、Aは起きることなく服を脱いだ。

黎「なんだよこいつ！」

目を閉じて、強引に布団を被せてすぐに寝室を出た

まじで危険すぎる……

さすがにあの姿でベッドで一緒に寝るのはやべえから今日はソファーで寝ることにする。

シャワーを浴びて、ソファーに横になれば疲れていたのかすぐに眠りにつくことが出来た。

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目が覚めたのは昼過ぎだった

寝すぎたー……

今日は、リハが夕方からだからまだゆっくりできる。

そーっと寝室に近ずいて、目を細めて部屋の中を確認すると既に起きていて、焦っているAの姿

ちゃんと服着てる

黎「起きてんじゃん」

「何で私、またここに居るの…」

黎「Aが俺の事呼んだんでしょ？」

「…へ？なんの事、、あ」

何かを思い出したかのように口を押さえ顔を真っ赤にするA

……その反応ほんとに俺の事呼んだんだ

「……帰る」

黎「だめ」

そそくさと寝室のドアに向かおうとするA

それを妨げるようにドアの前に立てば、俺を睨みつけてくる

黎「そんな顔しても今日はちゃんと話聞くまで、ここ退かない」

「……だから話すことなんてないよ」

黎「俺はある。結局正式にキャバ嬢始めたんだね」

「……そうだよ」

黎「なんで…？」

ちゃんと理由が聞きたい

prrr..

その時、誰かの電話が鳴った

Aのスマホだ。

スマホを取ったAは、不思議そうな顔をして画面を眺めている

黎「だれ？」

「……非通知…もしもし」

意を決したように、応答ボタンを押して恐る恐る電話に出ている

その時、微かに聞こえた借金というワード

「……はい、来月までにはなんとか…はい。すみません」

そう言って電話を切った

黎「借金って何のこと？」