24.助けて ページ24
Aside
ｵｼﾞ「ほ〜ら着いたよ〜」
タクシーの中で眠っている私をそうやって起こした
ボーッとする頭でとりあえずタクシーを降りると、また肩を抱かれた
その時、瀬口さんに介抱してもらった時のことを思い出した
「……やだ」
ｵｼﾞ「なに？もうちょっとで着くから〜」
「……離して…触らないで」
ｵｼﾞ「今更何言ってんだ！？」
声を荒らげたオジサンに行き交う人達がチラチラとこっちを見た
？「え、Aさん」
だれ？、聞いたことのある声……
目が霞んで前が見えない…
でも私を知ってるって事だよね、
「助けて……」
ふわふわしている頭をなんとか動かし、助けを求める
？「あ、え…あ！はい！ あの！すいません、すぐそこ交番なんで！帰って頂けなければ警察呼ぶんで！！」
ｵｼﾞ「誰なんだ君は！……ももちゃん！許さないから」
そう言って舌打ちをしてどこかへ逃げて行ったオジサン
その時、寄り添うものが無くなった途端倒れかけたところを
オジサンを追い払ってくれた人が助けてくれた
？「大丈夫っすか！？え、俺どうしよ、え、まって、Aさん！」
ボーッとしてる私の頭でもわかるくらい、あたふたしてる誰か
目の前はクラクラしてよく見えないけど、声で思い出した
「……慧人くんだぁ、、」
そのとき、安心してなのか不思議と涙が止まらなかった
慧「え！？ちょ、Aさん！なんで……どうしよ、え、どうしよ……」
慌てながらも、人の目につかないところへ連れて行ってくれた慧人くん
ベンチへ座れば、さっきより更に強い眠気に襲われた
慧「え、Aさん？起きてます？え、ここで寝るんすか！？え、ちょ、まって」
「………眠いの…」
慧「送るんで！！あの、住所…」
これからあとの記憶は一切なかった。
目覚めると、すでに太陽は真上に登っていて
朝では無いことがすぐにわかった。
……ってこのベッド私のじゃない
部屋を見渡せば見覚えのある間取りと家具
デジャブ、
もう絶対関わらないと思ってたのに…
瀬口さんの家だここ……
唯一、以前と違うのは隣に瀬口さんが居ないということと、自分の格好が下着姿であるということ
ちょっとまって…どういうこと、
ベッドの下に落ちている自分の服を拾い、すぐに着て昨日の事を思い出してみる
その瞬間寝室の扉が開いた
黎「起きてんじゃん」
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作者名：まここここ | 作成日時：2023年5月27日 23時
