僕は今でも貴女を想ってます

◆３３ ページ33

◆勝利side



勝利｢ただいまー｣



俺が家の中に入ると
姉ちゃんがビクッと驚いて
そのまま部屋へと行ってしまった



母｢あ、勝利おかえり｣


勝利｢母さん、ただいま｣


母｢部活疲れたでしょ？アイス食べる？｣


勝利｢うん…｣


母｢どうしたの？何かあった？｣


勝利｢…姉ちゃん、何で病院行ったか知ってる？｣


母｢んー…体調悪いとしか聞いてないかなー…｣


勝利｢そっか、｣


母｢お父さんには聞いちゃダメよ｣


勝利｢何で？｣


母｢聞いたら怒られたの｣



父さんは病院に務めていて
内科ではそこそこ偉いって母さんが言ってた


母さんは父さんと同級生で
今でも仲が良くて喧嘩とか見たことないし
ましてや母さんを怒るだなんて



勝利｢何て怒られたの｣


母｢疲れたから後にしてくれって｣


勝利｢それ怒ったんじゃなくて、はぐらかしたんじゃ…？｣


母｢え、そうなの！？｣


｢お母さん、新しいティッシュない？｣


母｢昨日もティッシュ使い切ったでしょー、あら顔真っ青よ？｣


｢大丈夫…大丈夫…｣


勝利｢…姉ちゃん、風磨くんに言わなくていいの？｣


｢…何を？｣


勝利｢どっか悪いんでしょ、｣


｢その時は、自分で言うから｣



力なく笑ったその顔は

もうどうしようもないくらい
姉ちゃんが大変な病気なのかもしれないと


勝手ながら勘づいた

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