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Aside
月崎さんがタクシーを拾ってきてくれたらしく、私は明くんのエスコートでタクシーに乗った
その間ずっと、私の手を握ってくれていた
今もそれは繋がれたまま
雷はおさまったらしく激しい雨だけが降っている
雨に濡れて寒いのに私の繋がれた左手だけが熱かった
ちらりと後ろを向くと浦田さん、月崎さん、折原さんの乗るタクシーが後を追って来ていた
雨のせいでぼやける窓越しに助手席に座る浦田さんが見えた
トントンと横から肩を軽く叩かれ、そちらを向くと明くんが手と口を動かした
「もー、そろそろ着くで」
コクリと私は頷く
タクシーは豪華なマンションの前で停止した
料金を支払うために明くんの手が離れた
少し寂しいな…なんて…
スマートに料金を払おうとする明くんに私は自身のお財布を出そうとすると、その優しい笑顔で首を横に振られた
その仕草に、私はドキッとした
タクシーを降りる時でさえ、手を差し出してエスコートしてくれる
そして、後に続いていた浦田さんら3人もすぐに合流し、明くんの部屋に招き入れられた
「Aちゃん、先お風呂入ってきて？これタオルね。着替えはどうしよっかなぁー…」
《いや、悪いよ…まずは家主の明くんからでしょ？1番濡れてるし》
「ええの！俺のせいでAちゃんも濡れてしもたんやもん！」
《でも…》
「気使わんでええて！てか、俺ら前も似た感じな会話したよねw」
クシャリとした笑顔で言ってきた
あ、笑うと涙袋際立つな…可愛い
そんなことも思ってしまう私
「着替えは俺のやつ貸すから、後で置いとくな。嫌かもしれんけどw」
《ううん。ありがとう》
私はタオルを受け取り脱衣場に向かった
洗面台の鏡の向き合い、自分自信を見つめる
そこに映る自分の頬はほんのり赤い
今日も明くんに抱きしめられ、自分からも強く抱きしめたことを思い出す
両手で顔を覆った
…好き
なんとも言い合わせられず、こんなにも難しくて甘くて辛いものなのに…
どうして、こんなに簡単な2文字なのだろう
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ちょこ - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (2021年5月19日 19時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
面影草(プロフ) - とても素敵なお話でした。本当はもっと伝えたいのですが、うまく文字にできません。素敵なお話をありがとうございます。 (2020年4月21日 22時) (レス) id: ad0305c35a (このIDを非表示/違反報告)
まろな(プロフ) - ちくあ☆さん» 私はペラペラな紙ですよwでもそう言ってくださってすごく嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年1月28日 21時) (レス) id: 1ea336bdd4 (このIDを非表示/違反報告)
ちくあ☆ - 勝手に涙出てきてビビりましたよww お話作る神ですか！？ (2020年1月25日 2時) (レス) id: 5384f5bd55 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな - まろなさん» まろちゃーお疲れ様！お話しましょこれる? (2020年1月7日 18時) (レス) id: e64db9e5a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まろな | 作成日時：2019年11月10日 20時
