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拓真side
駅前でAちゃんを待っていると、いきなり肩を掴まれた
さ「おいっ！！あんた！」
「えっ！？…だ…れ…ってあなた確かあなたAちゃんの…」
確か…坂田さん…
さ「Aちゃんは！？どこにおんねん！？！？」
肩を掴まれている手が強くなる
「…っ…忘れ物を取りにお店に戻りましたけど…」
彼は顔面蒼白で恐る恐る聞いてきた
さ「…1人で？」
「…ぇ…はい」
彼はなんとも言えないぐらい歪んだ顔になった
え、どうした？？
なにかまずかっただろうか？？
すると彼は、バッと俺の肩を掴んでいる手を離し走り去った
？「おいっ！？坂田ぁ！？」
茶髪の身長の低い人が彼に向かってそう叫び、彼の後を追った
え、なに…
彼は確実にAちゃんが好きだ
絶対に
何故なら、俺もAちゃんが好きだから
分かりたくもないことを分かってしまう
.
たまたま通りかかり入った服屋がAちゃんの働くお店だった
妹と同じ聴覚障害
それでも、一生懸命取り組んでいる彼女に惹かれていった
今までだって、彼女の容姿の良さから彼女に近づこうとしている男達もいたが、聴覚障害者だと知ると呆気なく去っていく
しかし、あの人は今までの男達とは全然違う
彼は心からAちゃんを愛しているのだろう
そしてまた、Aちゃんも彼のことを…
.
そう思いながら、俺もお店に向かう
お店に着くと、泣きながら震える彼女とそれを抱きしめる彼がいた
…え？
…どういうこと？
?「彼女、雷恐怖症らしいんですよ」
すると、京都弁だろうか、独特の訛り方をする高身長のイケメンが俺の横にきた
「雷恐怖症…？いやでも、Aちゃんは雷なんて聞こえませんよ？」
？「音は聞こえなくても…光ったのは分かりますよね？」
俺は、ハッとした
彼は…坂田さんは知っていたんだ
Aちゃんが雷恐怖症だということを
「負けました…」
すると、京都弁のイケメンはふっと笑う
？「うちの坂田は強敵ですわw」
彼には一生かなわない
「Aちゃんに伝えといてくれますか？今日はごめんって、後、ケーキはまた今度お店に差し入れしに行くって」
？「分かりました」
「それでは、俺は…邪魔者ですから」
そして、俺は背を向けて歩き出す
あの人なら負けてもいいとまで思ってしまう
何故か、スッキリした気持ちだった
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ちょこ - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (2021年5月19日 19時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
面影草(プロフ) - とても素敵なお話でした。本当はもっと伝えたいのですが、うまく文字にできません。素敵なお話をありがとうございます。 (2020年4月21日 22時) (レス) id: ad0305c35a (このIDを非表示/違反報告)
まろな(プロフ) - ちくあ☆さん» 私はペラペラな紙ですよwでもそう言ってくださってすごく嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年1月28日 21時) (レス) id: 1ea336bdd4 (このIDを非表示/違反報告)
ちくあ☆ - 勝手に涙出てきてビビりましたよww お話作る神ですか！？ (2020年1月25日 2時) (レス) id: 5384f5bd55 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな - まろなさん» まろちゃーお疲れ様！お話しましょこれる? (2020年1月7日 18時) (レス) id: e64db9e5a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まろな | 作成日時：2019年11月10日 20時
