3-1:消えてく居場所 ページ12
___________SNside
SN「ちょっと…一旦ストップ。」
ダンストレーナーさんが席を外してる間、全体で少し合わせよう、という事になって軽く流していたのだが、あまりにも目に付くあの動き。
俺の発した言葉に察知して、ディノが不安そうな目で見てくるのが分かる。他のメンバーも薄々気づいてたようだ。
SN「ヌナ、ちゃんと覚えてきたの?」
『…ごめんなさい』
SN「ごめんじゃなくてさ、俺、覚えてきたの?って聞いてるんだけど。」
SC「スニョア…」
ピリピリしだす空気。クプスヒョンが止めようとしてきたので、なんで止めるんだ、と少し睨みつけると黙ってクプスヒョンがヌナを庇うようにヌナと俺の間に立つ。
なんだよ、何も間違ったこと言ってないじゃないか。なんで俺が悪者みたいになるんだ。
『スニョア、ごめんなさい、覚えきれてなかった。明日にはちゃんと覚えてくるから…』
SN「…明日?俺たちは今日までには覚えてきたのに?
少しくらいのミスならって思ってたけど、ちょっと最近酷いよ。自分の立ち位置覚えてないし、動きだって把握してないじゃんか。」
『ごめんなさい…』
涙目になるヌナを見てまたイラついてしまう。泣けば許されるって思ってるんじゃないかって。
でも、これ以上言ってもやる気を削ぐだけだ、と気持ちを抑える。
SN「…明日には完璧にしてきて。」
ヌナには一旦捌けてもらい、他の13人でもう一度通すことにした。
最悪な空気。俺のせいなんだろうけど。
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次の日、いつもよりずっと静かなレッスン室。
今日はトレーナーさんもいる。
トレーナーさんの1度通そう、という言葉を聞いて、ヌナの方を見るとクプスヒョンが背中をさすりながら何かヌナに耳打ちしている。
その光景にまた、イラついてしまう。これは昨日とは違ったイラつきなんだろうけど。
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TN「ちょっと…A、どういうこと?」
曲の最中、また止められるみんなの動き、
『すいません…』
また昨日と同じ状況に、俺の中で何かが切れて、周りにいた人をかき分けながらヌナの元に歩いてく。
目の前に来た俺にヌナはとても脅えた様子でごめんなさい、ごめんなさいとひたすら謝るばかり。今日は泣きそう、じゃなくてもう既に泣いている。
そんな様子に呆れてしまい、つい俺は
SN「もう…帰れよ」
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この言葉を、これから先ずっと、ずっと後悔する。
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もえ(プロフ) - すぐ曲を聴きに行きました、もう号泣です(T . T)続き読みたいです!!! (2020年4月21日 20時) (レス) id: f8b1a38d2a (このIDを非表示/違反報告)
ムン ジュンフィ - これでもかっ!ってくらいに泣きました笑続き読みたいです! (2020年3月4日 0時) (レス) id: bc990f52e8 (このIDを非表示/違反報告)
ニペろて(プロフ) - めぐさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけたようでよかったです!番外編は書く予定なので少々お待ちください♪♪ (2020年3月2日 13時) (レス) id: 80091c44b6 (このIDを非表示/違反報告)
めぐ(プロフ) - とても感動しました…!絵が思い浮かんで、読んでいて苦しくなるほどでした。ぜひ続きが読みたいです! (2020年2月20日 2時) (レス) id: 37e7eb4651 (このIDを非表示/違反報告)
ニペろて(プロフ) - はんさん» コメントありがとうございます!自他ともに認める亀更新なので気長に待っていただけると嬉しいです( ; ; ) (2020年1月15日 22時) (レス) id: 80091c44b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ニペろて | 作成日時:2019年11月29日 10時