にじゅきゅ ページ30
「手前ぇの異能力って何だ?」
取引現場に向かう車の中、唐突に中原は尋ねた。
勿論ずっと疑問に思っていた事だが。
一度キョトンとした後、ヘラりと笑った玲に何故か何処かの包帯付属品を思い出す。
「内緒♡」
「手前ぇ、どんどん太宰の野郎と似てきやがったな…」
「其れ褒めてるんですか?」
「貶してんだよ、ばーか」
グシャッと頭を撫でられ、ボサボサになった玲の頭を見て、少しスッキリする。
首領から聞いてるのは、なんでも戦闘向きだが、防御能力にも優れていて、使い方次第ではどんな異能力にも勝る異能力…
チートか。
そんな如何にもマフィア向きの異能力を此奴が持ってる様には見えねーが、1ヶ月の間に最下級から遊撃部隊隊長迄上り詰めたんだ。
强嘘ではねーな。
「着いたな」
「出陣じゃぁー!」
「な!?おいこら!!!」
目的地に着いた途端、車のドアを開けて拳を上へ掲げ走り出す玲
その姿は正しくアホ
遊園地に来た子供並みのはしゃぎっぷりで、遅れを取りながらも中原に続き部下が走り出す
「手ン前ぇ!ちったぁ慎重に行動する事学べや!」
此奇行は今に始まった事では無い。太宰に知能で振り回されているなら、玲には行動で振り回される、ポートマフィアきっての苦労人、中原中也
「hello」
「どもー。ポートマフィアの永田玲っス」
着いた先には、既に取引の相手とその部下と思わしき人間が構えていた。
今回の取引は簡単な物。
外国産の武器を此方が頂戴すると云う、部下だけでも成立する取引だ。
それを幹部に近い此2人が態々足を運ぶのには、矢張り相手側に臭い匂いがするからだろう。
森の予測は外れた試しが無い。
其れを分かっている中原は、相手に気付かれない様、周囲に警戒をしつつ、取引の様子を見つめる。
「
「お金入れたケース何処?」
「此方に」
「へい!」
英語が通じてるのか、ニュアンスで察しているのか、部下に金の入ったケースを貰い、パカりと開ければ、直ぐ様相手の部下がPCで確認していく。
確認しなくとも、勿論本物の日本紙幣だ
「
「
「ん?おっけ?ならこっちも確認しよっか」
ガチャっと幾つかあるケースの1つを開け、取り出した獲物をそのままーー
バンッ
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晋陽 - とても面白いです!!更新待ってます! (2018年4月1日 21時) (レス) id: c1e93ed5ca (このIDを非表示/違反報告)
アルテミス - おもしろかったです!夢主君がかわいすぎ (2018年3月25日 0時) (レス) id: ea23810468 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - 山田琉愛さん» 山田さん!白烏に引き続き御愛読有難うございます!いつもコメントして頂き、その分頑張ろうと思えています!これからも宜しくお願いします!(^ω^) (2018年3月4日 5時) (レス) id: 5e1c605be1 (このIDを非表示/違反報告)
山田琉愛(プロフ) - 新作おめでとうございます!この時点でもう面白いからこれからどうなっていくのかとっても楽しみです!無理しない程度に頑張ってください!応援してます! (2018年3月2日 1時) (レス) id: abb9ea5a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:玲 | 作成日時:2018年3月1日 1時