４４二人の仲 ページ44
？「A…なのか？」
A「っ！だ、誰？」
名前を呼ばれたので咄嗟に振り向くと、其処にいたのは…
A「！」
赤い隈取り、和風の衣装、蜘蛛の足のような髪型をしていた。間違いない。以前、私達の目の前を通り過ぎた人…いや、妖怪だ。
？「やはり…」
金色の瞳でじっとこちらを見つめていた。この妖怪も又、A様だと勘違いしていた。名前は同じでも、顔は似つかない。それに昨日亡くなったばかり…。
？「昨夜はすまなかった…」
A「はい？」
何で謝るの。何で悲しそうな顔をするの。
？「吾輩は、お主に何もしてやれなかった…」
A「…」
？「人間であったお主に守られたとはな…夢にも思わなかった…」
私は貴方を助けた覚えは無い。
？「A」
愛おしそうな声で名前を呼ぶ。この凛とした声…前にも聞いたことがある。
〜
―A―
〜
貴方だったのね。A様に対する思いが、心の声となって…。でも、どうして…。
？「次は約束する！お主が死んでしまっても尚、必ずや幸せにしてみせる…とな」
A「っ…」
知らぬ間に微妙な距離を保っていた。足は棒のように硬直し、動く事が出来なかった。
？「何を戸惑っている？さっ、吾輩の元へ…」
？「おっと、レディが嫌がっているぜ？…“土蜘蛛"さんよぉ」
A「！？」
今、土蜘蛛って…。
土「…何故に、貴様が此処にいる？」
？「相変わらず口が悪いなー、散歩をしてたんだよ」
土蜘蛛とは違って、上眼瞼と眉毛が有る部分にには青い化粧をし、緑色の衣装を着付け、蛙の舌のような長い髪を一つに結った人物が近付いて来た。どうやら、この二人は知り合いのようだ。
土「散歩だと？フッ…本家の大将であろう者が、呑気に散歩とはな」
？「ハァッ！？散歩して何が悪いんだよ！」
土「別に悪いとは言っておらん、貴様の事だ、仕事を投げ出してきたのだろう？」
？「ギクッ)この俺が、仕事を投げ出す訳ないだろ！レディを困らせているヤローになんか、言われたくないぜ！」
土/？「…」ピリピリ
二人の間に物凄い火花が飛び散っていた。私には止める事が出来なさそうだ。
土「これ以上、貴様と関わるのは御免だ！」
？「それは、こっちのセリフだぜ！」
普通…お互いの事が嫌いなら、顔を合わせたり、口を聞いたりなんかしない。だとしたら、本当は仲が良いのかも。
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甘栗(プロフ) - 奈乃さん» あらら、そんなにですか！？でしたら、もっと好きになってもえるような小説を書かなければ…！ (2017年10月23日 17時) (
レス) id: 48eea68ba9 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - 土蜘蛛好きになりすぎて、本家より、元祖はになりそう………。 (2017年10月23日 16時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 奈乃さん» そう言ってもらえて光栄です♪土蜘蛛と夢主ちゃんがどうなるのか暫しご期待を！ (2017年10月22日 18時) (レス) id: 48eea68ba9 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - この小説を読んで、土蜘蛛好きになりました！ (2017年10月22日 11時) (レス) id: c59f4f4f60 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - キノコさん» ありがとうございます♪私なりに表現していくので、暖かな目で見守って頂ければなーと思います！ (2017年8月14日 7時) (レス) id: 48eea68ba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘栗 | 作成日時：2017年8月9日 16時
