３８残忍 ページ38
A「うんがい鏡、あの凄そうな人は誰なの？」
う「あのような人間は陰陽師と言って、妖怪や悪霊を封印したりするのが仕事なんだ」
そう言う事か。簡単に言えば、住職や巫女のような存在。妖怪や悪霊を恐れてちゃ、困っている人々を守る事が出来ないものね。
う「それに、あの陰陽師…中々の強者だ」
A「見ただけで分かるの？」
う「見ただけじゃ分からないよ、ほら…土蜘蛛様を見てご覧」
A「？」
うんがい鏡の言う通りに従い土蜘蛛の方を見て見ると、ゼェーゼェーと荒い息遣いで、傷付いた身体をゆっくりと起こしていた。上級クラスである土蜘蛛が怯む程だもの…確かに強者だ。
う「若者であるにも関わらず、之までに悪さする妖怪や悪霊を封印してきた、この時代でも生きてきた私ならではの知り得た情報だよ」
A「何か…スパイみたいだね」
う「あのような者から身を守る為にも、必要な情報は沢山仕入れないと…」
どの妖怪も生きる事で精一杯。土蜘蛛もその中の…
キラン
A「見て！土蜘蛛の牙に何が引っ掛かっているわ」
う「っ！あれは確か…A様が肌身離さず身に付けていたネックレスだ！」
A「…なら、どうして土蜘蛛が？」
う「それは、私にも分からない…」
土蜘蛛達の近くにA様の姿はない。まさか、土蜘蛛に…。想像すればする程胸が傷んだ。
う「只…歴史上、土蜘蛛は一人の人間を愛したと言われている」
A「っ…」
土「グググググ…」
村(B)「あっ…ああ…」
村(A)「チッ、之じゃ埒が明かない…」
スッ…
村(A)「お前の前足、斬り裂いてやる！」
陰「…っ！いけません！」
土「グオアアア！！」
村「喰らえー！」
彼等が繰り広げる戦いは私の目には入らず、土蜘蛛が愛したと言われいる人間の事を…恋愛に対する好奇心の方が強かった。
A「その人間って…」
フワリ…
私の言葉を遮るかのように、ほんの一瞬だけ花のような匂いがした。匂いが続く方に目を向けると、一人の女の人が走って行った。
う「あ、あのお方は…！」
A「えっ？」
？「駄目ー！」
ザシュ
A/う「！！」
叫び声に混じって鈍い音がした。初めて聞いた音、初めて見た光景に身体全体がゾワッとした。
？「っ…」
村(A)「なっ…！」
土「！？！？」
陰/村(B)「！？」
バタッ…
女の人は力無く地面に倒れ込んだ。
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甘栗(プロフ) - 奈乃さん» あらら、そんなにですか！？でしたら、もっと好きになってもえるような小説を書かなければ…！ (2017年10月23日 17時) (
レス) id: 48eea68ba9 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - 土蜘蛛好きになりすぎて、本家より、元祖はになりそう………。 (2017年10月23日 16時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 奈乃さん» そう言ってもらえて光栄です♪土蜘蛛と夢主ちゃんがどうなるのか暫しご期待を！ (2017年10月22日 18時) (レス) id: 48eea68ba9 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - この小説を読んで、土蜘蛛好きになりました！ (2017年10月22日 11時) (レス) id: c59f4f4f60 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - キノコさん» ありがとうございます♪私なりに表現していくので、暖かな目で見守って頂ければなーと思います！ (2017年8月14日 7時) (レス) id: 48eea68ba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘栗 | 作成日時：2017年8月9日 16時
