１ プロローグ ページ1
A「〜♪」
今日は雲一つ無い絶好のお洗濯日和だった。久々に体調の良かった私は、屋敷の中庭に咲く花に水やりをしていた。
シャッ
娘(琴)「お母様！」
襖が勢い良く開く音と共に、私を呼ぶ愛しい声が聞こえてきた。振り返ると埃を被った分厚い本を大事そうに抱えていた。
A「その本…どうしたの？」
娘(琴)「部屋の掃除をしていたらね、見付けたの！」
琴が手にしていた本を受け取り埃をはらった。中を見てみると私とあの人の出会いが書かれていた。
娘(琴)「お母様、この本を読んで！」
A「…分かったわ」ニコッ
パラッ…
〜
之は気の遠くなるような話…。
小さな都に麗しい一人の女がいました。
この世の者とは思えぬ美貌からか、その女を知らぬ者は一人もいなかった。
村(A)「まるで、異国から来た女神様のようやなー」
村(B)「あの美貌…私らにも分けてほしいわー」
村(C)「A様って結婚してるのか？」
村人による出鱈目な話にすっかりうんざりしていた。何故なら結婚には興味が無く、美しさも求めた事等、一度も無かったのだから。嫌気をさした女は屋敷に閉じこもるようになってしまった。
A「屋敷に籠るのも楽じゃないわね」
皆が寝静まった夜、屋敷の縁側に腰掛け冷たい風を浴びていた。
？「可哀想に…
A「っ！だ、誰！？」
背後から凛とした男の声が聞こえてきた。いないもんだと思いすっかり油断していた私は、慌てて後ろを振り返った。暗くてはっきりとは見えなかったが、人間でない事は一目瞭然だ。
A「貴方、もしかして…妖怪？」
？「いかにも」
A「…妖怪とは言え、不法侵入も良いところね」
妖怪を睨み付け威圧的な口調で話した。しかし、相手は何も言わず目を細めこちらを見ていた。
A「…で、要件は何なのかしら？」
？「要件は無い、だが…お主の様な女をずっと求めていたのだ」
スッ…
A「っ…！」
冷たい手が私の顎を優しく掬い上げた。
？「その麗しい美貌…他の奴等には絶対に渡せぬ、今奪ってしまえば良いのだが、楽しみは後に取って置くものだな」
金色の瞳に見つめられ、嫌でも逸らす事が出来なかった。
A「どう言う意味？」
？「それは後に話そう 、では良い夢を…」
妖怪は暗闇の中へと消えて行った…。
〜
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甘栗(プロフ) - 奈乃さん» あらら、そんなにですか！？でしたら、もっと好きになってもえるような小説を書かなければ…！ (2017年10月23日 17時) (
レス) id: 48eea68ba9 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - 土蜘蛛好きになりすぎて、本家より、元祖はになりそう………。 (2017年10月23日 16時) (レス) id: e19d1310b2 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 奈乃さん» そう言ってもらえて光栄です♪土蜘蛛と夢主ちゃんがどうなるのか暫しご期待を！ (2017年10月22日 18時) (レス) id: 48eea68ba9 (このIDを非表示/違反報告)
奈乃 - この小説を読んで、土蜘蛛好きになりました！ (2017年10月22日 11時) (レス) id: c59f4f4f60 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - キノコさん» ありがとうございます♪私なりに表現していくので、暖かな目で見守って頂ければなーと思います！ (2017年8月14日 7時) (レス) id: 48eea68ba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘栗 | 作成日時：2017年8月9日 16時
