表しきれない怒りと殺意 ページ9
ワンクッション！！！
露骨な暴力、流血表現アリ
作者自身書いてて不快なシーン結構多めでした。
むり！という方は早急にバックおすすめします！！
｢なっ、んで！｣
ズカズカとこっちへ向かい歩いてくるお父さん。お父さんと呼ぶのも煩わしい、そんな存在。
殴られた、蹴られた、切られた、タバコを押し付けられた、そんな行為で出来上がった体に広がる色んな傷がズキズキと、痛み出した気がした。
恐怖が私を搦めとる。
なんの抵抗も出来やしない。無様に許しを乞うしか出来なかった過去の自分。それがまた、私を乗っ取る。
やだ
やだ
いや、
こないでぇっ！！
力が抜けて、倒れそうになる。
何とか踏ん張るも、足がガクガクと震える。
何か言ってる気がするが、なんにも入ってこない。
だって無意識に耳を塞いでたから。
だんだんと息苦しくなってくる。
手先が冷たくなってビリビリと痺れる。
涙で視界がぼやけた。
このあと起こる、恐ろしいことが、安易に想像出来てしまったのだ。
あぁ、また蹴られるのか。
また吐くまで殴られなきゃ行けないのか。
また髪の毛がちぎれるまで引っ張られるのか。
また歯が折れてしまうのか。
また、またまた またまたまたまた
｢ゆき？｣
｢っは！？｣
足元で透き通る声が、弾丸のように私を貫いた。
｢だいじょぶ？しんどいの？ねんねすりゅ？｣
｢ぁ.......ふ ろ、いど｣
冷や汗をかき、顔面蒼白なゆきを心配そうに覗き込むフロイド。オッドアイの瞳は不安で揺れていた。
｢なんや？このガキ..............お前の子供かっ！
おぉおぉ、テメェフロイドっつーんか。俺ァな、こいつのとーちゃんや。｣
｢ちっ、ちが！その子は預かってる子で！｣
｢あァそうか。だからなんや？
いいサンドバッグ、いるやないか。
なァ？ゆき。｣
｢やっ、やめでぇぇえええええ！！！！｣
振りかざされた足は、フロイドを壁までぶっ飛ばす。
ぐえっ、と嘔吐くフロイド。
何が起こったのか理解出来ずただただ痛みに翻弄され涙が溢れ出す小さな体。
その姿はまるで、過去の私ではないか。
そんな姿を見て、後悔した。
何故か目の前の男が耳を塞いでいた。
それを見た瞬間、自分の喉が焼けるようにヒリヒリしていた。そこで私は初めて、自分が叫んでいたのだと知った。
｢ああぁああア”ァ”ア”あ”あ”あ”！！！！！｣
怒りを喚き散らす自分の喉。
真っ赤に染るような視界。
お腹を抱えて蹲り泣きわめくフロイドを見て、私は自分の選択が誤っていた事に気付いた。
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あいうえお - 泣けました…！最後のところが！！！本当に！！！（大声） (2021年4月29日 13時) (
レス) id: 4ea2abc19e (このIDを非表示/違反報告)
うーまる(プロフ) - 涙腺崩壊しました。鼻ズビズビいわせながら涙ドバドバ出てきました。やばいです感動しました。 (2020年8月17日 8時) (レス) id: c64b1f6e9c (このIDを非表示/違反報告)
私 - あれ？なんだろう目から水が…とにかく感動しました…！好きです(唐突な告白) (2020年8月6日 7時) (レス) id: 08587e4da5 (このIDを非表示/違反報告)
華のフロランタン(プロフ) - とても感動しました。泣いてしまいました。 (2020年8月4日 19時) (レス) id: 30e078ea0f (このIDを非表示/違反報告)
クルル(プロフ) - すっごく感動しました〜！（だれかピクシブのURLか、飛び方おしえて〜！） (2020年8月4日 16時) (レス) id: 5254ebaae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっこ | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/series/1297564
作成日時：2020年7月28日 17時
