ハンバーグ ページ6
｢んっ.......｣
ゴソゴソと、これでもかとひっついてくるフロイド。
寝やすい位置を探しているのだろうか。
あたる髪の毛が少しだけ擽ったい。
｢.......フロイド｣
ビリビリと痺れる体を動かして、フロイドを抱き寄せる。伝わる熱が、心を満たす。
それでも、この不安は拭えなかった。
なんとなくだが、お別れの時は着々と近づいているような、そんなふうに思えた。
▽
ぽつりぽつり
そんな音が聞こえた。
外を見て、雨が降り出していることが分かった。
気がつけばだいぶ寝ていた。
もう晩ご飯を準備する時間であった。
珍しく私より寝ているフロイドを起こす。
｢フロイド起きて。夜寝れなくなる。｣
｢んむぅ....｣
ゴシゴシと目を擦るフロイド。
私の顔を確認したのか、起き上がり、首へ手を回してくる。眠いと言いながら私に全体重を預けてくる。
｢晩ご飯、なににしよっかな。｣
フロイドを抱っこしながら考える。
ひき肉があったはずだ。
なら、ハンバーグかな。
それなら、フロイドも手伝えるだろう。
｢おきて、フロイド。一緒に晩ご飯作ろうぜ。｣
｢んぅ.......や｣
まだ眠たいのか、ご機嫌ななめな様子。
｢手伝ってくれたら、助かるのになぁ
今日の晩ご飯、お肉なんだけどなぁ.......｣
｢！.......おにく！｣
さっきまでの眠けはどうしたんだ。と突っ込みたくなる気持ちを抑える。
これは、手伝ってくれるかんじかな？
｢フロイドもいっしょ、する！｣
｢手伝ってくれるの？ありがとう。｣
2人で手を洗いに行く。
今度はほっぺたではなく、鼻先に泡がついたフロイドに
また笑みがこぼれた。
まずはお米を炊く。
フロイドにはボールに解凍したひき肉をボールに入れ、こねといてもらう。
｢つめたーい！｣
｢これをこうして、こねるの。｣
｢わかった！｣
フロイドがこねている間に、私は玉ねぎをみじん切り。
本当は炒めたいところだが、めんどくさいのではぶく。
食パンをちぎって牛乳に浸す。
こねおえたひき肉に、卵、豆腐、調味料、牛乳ひたひたのぱんを投入。そしてまたこねてもらう。
その間に私はサラダと味噌汁を作る。
フロイドは、ねちゃねちゃと握ってまるめて落として、ひき肉の新しい感覚が面白いのか永遠と作業を繰り返している様子。
｢こんなもんか。｣
ある程度こね終わったひき肉を、手から溢れ出しそうな量を掴み取り、ハンバーグの形にしていく。
パンパント両手でキャッチボールしているみたいに、空気を抜いていく。
見よう見まねでフロイドも、ぐちゃぐちゃと何かを作っている。大分と形が歪だがご愛嬌ということで。
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あいうえお - 泣けました…！最後のところが！！！本当に！！！（大声） (2021年4月29日 13時) (
レス) id: 4ea2abc19e (このIDを非表示/違反報告)
うーまる(プロフ) - 涙腺崩壊しました。鼻ズビズビいわせながら涙ドバドバ出てきました。やばいです感動しました。 (2020年8月17日 8時) (レス) id: c64b1f6e9c (このIDを非表示/違反報告)
私 - あれ？なんだろう目から水が…とにかく感動しました…！好きです(唐突な告白) (2020年8月6日 7時) (レス) id: 08587e4da5 (このIDを非表示/違反報告)
華のフロランタン(プロフ) - とても感動しました。泣いてしまいました。 (2020年8月4日 19時) (レス) id: 30e078ea0f (このIDを非表示/違反報告)
クルル(プロフ) - すっごく感動しました〜！（だれかピクシブのURLか、飛び方おしえて〜！） (2020年8月4日 16時) (レス) id: 5254ebaae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっこ | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/series/1297564
作成日時：2020年7月28日 17時
