思い出の箱 ページ3
おもちゃ箱のその奥にカンカンの箱。
そこを開けたら、ビー玉や一緒におった折り紙。どこから拾ってきたのか分からないボタン。
それは、フロイドの思い出が詰まった小さな箱。
｢これは、宝物？｣
｢うん！フロイドのたかぁもの！｣
そっか.......そっかぁ。
胸がキューっと苦しくなった。
私との思い出を宝物として残してくれるフロイドがとても愛おしくて、それと同時に寂しくて。
誰も知らない
私とフロイドだけの
小さな、小さな、思い出たからもの
｢だれにも、いっちゃ、めぇーっね？｣
｢ふふ、私とフロイドだけのひみつね！｣
床に寝転がり、肩を寄せ合ってクスクスと笑いあった。
2人だけの、ひみつの約束
｢さ、お昼ご飯にしよっか！フロイド、手伝ってくれる？｣
｢いいよー！｣
｢ありがと｣
手を洗いに洗面台へ行く。
石鹸で手を洗っていたはずが、何故か顔に泡が着いているフロイド。その泡を掬って流した。
｢なにつくりゅ？｣
｢なんだと思う？｣
｢えぇー？｣
ネギとキャベツを切る。
最近キャベツ入りのにハマっていた。
フロイドには、割った卵と粉、粉末出汁とすりおろした長芋、そしてたくさんの水が入ったボールをシャカシャカと泡立て器で混ぜてもらう。
水と粉の量がカリッとトロットの命。
野菜をみじん切りし終えば、タコを切っていく。
｢あっ、たこだぁ！｣
｢さぁ、何ができるでしょう｣
ウインナーも一緒に出してるのに、全く気付かない。
どんだけタコ好きやねん。
粉が底に残っていたので生地の入ったボールをもう一度混ぜ直す。
穴が沢山空いたホットプレートを出し、温める。熱くなったら油をひき、フロイドが混ぜてくれた生地を投入。
最初に入れる量は穴の半分くらい。そしたらタコやウインナーを入れた時に飛び散らない。ので、安心してフロイドにも入れさせてあげれる。
｢こっち半分はタコ、残りはウインナーね。｣
｢フロイドたこいれる！｣
｢おーけ、私はウインナー入れるね。｣
タコが入ったタッパをフロイドに渡す。
私はウインナーを1つずつ入れていく。
フロイドを見れば何個か2つ入を作っていた。
この子、これがたこ焼きって分かってるのかな？
タコとウインナーを入れ、刻んだ野菜をかける。
そして生地を沢山入れる。丸い部分だけじゃなく、溢れないギリギリまで生地を流し入れるのが、大きく作るコツ。
関西人の粉もんに対するこだわりナメとったらアカンで。
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あいうえお - 泣けました…！最後のところが！！！本当に！！！（大声） (2021年4月29日 13時) (
レス) id: 4ea2abc19e (このIDを非表示/違反報告)
うーまる(プロフ) - 涙腺崩壊しました。鼻ズビズビいわせながら涙ドバドバ出てきました。やばいです感動しました。 (2020年8月17日 8時) (レス) id: c64b1f6e9c (このIDを非表示/違反報告)
私 - あれ？なんだろう目から水が…とにかく感動しました…！好きです(唐突な告白) (2020年8月6日 7時) (レス) id: 08587e4da5 (このIDを非表示/違反報告)
華のフロランタン(プロフ) - とても感動しました。泣いてしまいました。 (2020年8月4日 19時) (レス) id: 30e078ea0f (このIDを非表示/違反報告)
クルル(プロフ) - すっごく感動しました〜！（だれかピクシブのURLか、飛び方おしえて〜！） (2020年8月4日 16時) (レス) id: 5254ebaae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっこ | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/series/1297564
作成日時：2020年7月28日 17時
