ストーカー ページ15
帰りの会が終わって､家に帰ろうと下駄箱に向かえば、みんなに別れを告げて歩いていく。暗くなり始めた空を眺めながら坂を下って行く。この時間になると涼しい風が吹くようになってくる。もう、卒業式なんてすぐだろう。なんて寂しく思っていれば、……後ろから足音が聞こえる。一定の距離感を保って聞こえる足音。学校の子だと思いたかった。けれど聞こえてくる足音はローファーやスニーカーの音とは違う。社会人が履くような革靴の音だ。……ストーカーされているのだろうか。捕まったらどうなるのかと言う不安、着いてこられている事へと気持ち悪さ､色々な事が入り交じり､冷ややかな汗が流れる。早く帰ろうと足を早めれば目の前の誰かとぶつかってしまった。
｢…っ！｣
彰人｢……姉貴はオレの後ろに隠れてろ｣
｢分かった、ありがとう｣
ぶつかった衝撃で顔をあげると目を吊り上げた彰人の顔があった。どうやらストーカーに気付いて先回りしてくれていたようだ。彰人の背中に隠れて恐る恐る顔を出すと､20代程のスーツを着た男性が口角をあげて薄気味悪い笑みを浮かべていた。あんな人に着いてこられていた事を考えると震えが止まらなかった。彰人の後ろでガタガタと震えていれば男性が諦めたかのように真顔になったかと思えば一言口にした。
男性｢……ふふ､そんな顔で見つめてこないで欲しいですねぇ､私は変な事をするつもりはありませんし。…ではまた会いましょうね､東雲さん？｣
そう言って去っていた男性を見て､震えが止まらなかった。なぜ私達の苗字を知っているのか､何のためにストーカーしていたのか､何者なのか､分からない事が沢山ある。もしかしたら明日もストーカーされるかも知れないと考えるともう、1人で道を歩ける気がしなかった。恐怖心からだろうか。色々な事で頭がいっぱいで彰人の言葉は1つも耳に入って来なかった。
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夜桜梓(プロフ) - あさん» すみません…！名前変換について､多分出来ていると思うのですが…。自分で読む時に名前を設定するとちゃんと変換されてるんですが､設定が違うんですかね…。すみませんが､直すのに時間が掛かるかも知れません。申し訳ないです。 (2022年4月5日 2時) (
レス) id: f7c79987ec (このIDを非表示/違反報告)
あ - 名前変換ないの？読む気なくす (2022年4月5日 1時) (レス) id: 8a27fed9d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜梓 | 作成日時：2022年2月26日 20時
