王都襲撃：中編�� ページ37
「！ あの時の。しかし、あれだけの才能を持ちなぜ……」
「追放されたんだよ。ヤツらはオレの屍霊魔法を危険な禁術だとかぬかし、平民だからと誰も護らず団からも国からも追い出しやがった！ オレのほうが貴族よりも、誰よりも上だった！」
「だからなァ、そんな騎士団にも国にも復讐する！ この力で――それがオレの目的だッ！」
空に向かって吠えるように言った男の言葉は随分と稚拙で、独り善がりだ。確かに、屍霊魔法は扱い方によれば危険な魔法だと言えるだろう。現に、悪用されている様子をみた限りでは正面から歓迎されるべき魔法ではない。しかし――、私はすぐ後ろに控えているエトを横目で捉えた。
しかし、扱い方によれば“全うな魔法”ではなくても救われるのだ。
『(男の復讐心だけでこの暴動を起こすことは不可能だと考えれば、背後に黒幕が潜んでいる確率が高い。しかし、激情しているからと言って、目的をぺらぺらと他言する程に頭が軽い訳ではないらしいし、この男からこれ以上の情報搾取は不可能だろう。本来の目的は別に潜んでいると踏んで行動するしかないようだな)』
幸い、此処にはまだクローバー勢の勢力が残っている。相手にどんな思惑が潜んでいるのか暴く時間だってある！
「ふざけるな馬鹿者ォ！ そんな稚拙な理由でまかり通ると思うのか！！？」
「稚拙？ 理由ってのはいつだってシンプルなもんだろ？」
男が次に出した屍霊は今まで見てきた屍たちよりも格が違うように思えた。
それを本能で感じ取ったのだろう。兄さまはレオポルドの名を怒鳴るように呼んだ。
「レオ！ 助けが必要か！？」
「っ、絶対に要りません！」
「それでよォォし！ 分かっているのならすぐさま片付けろ」
「(すげえスパルタ兄弟)」
「(暑苦し、)」
二人の掛け合いに驚くアスタと呆れるエト。しかし、敵の動き出そうとする様子に戦況へと目を移したようであった。
「ムチャ言ってくれるぜ！ 姫さんの光魔法じゃあるまいし、小僧の魔法とじゃ相性が悪すぎるだろうが。まあ、助けなんざ行か――！」
「火加減はできんぞ？」
炎創成魔法“大火炎獅子の咆哮(レオ・ルゼーナス)”
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Maho(プロフ) - 神崎さん» はい、ぜひぜひ (2018年9月2日 0時) (
レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - Mahoさん» こちらでもありがとうございます！ 二人とも格好いいですよねー。大好きなキャラです！ これからも絡ませていく予定ですー (2018年9月2日 0時) (レス) id: 5ebc5379b1 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - ブック1から一気にここまで読みました。とても面白くてはまりました。個人的にはエトとレオポルドやﾕﾉも好きですがノゼルやウイリアムもカッコイイですね！ (2018年8月31日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 香々さん» はじめまして！ ブラクロの作品少ないですよね……。糖分少なめですが、そう言っていただけると嬉しいです。私もウィリアムとノゼル好きです。これからも続きます故、よろしくお願いします。メッセージありがとうございます！ (2018年2月4日 15時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - ヒナピヨ★さん» はじめまして！ メッセージありがとうございます。一番なんて、恐れ多いです。エトのことまで……重ね重ねありがとうございます。楽しんでいただけたようでなによりです！ これからもよろしくお願いします。 (2018年2月4日 15時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 | 作成日時：2018年1月19日 11時
