戦功叙勲式�� ページ24
誰かの言葉を皮切りに飛び出すのはアスタやユノへ向けられた非難だ。その言葉に薄っすらと眉間に皺が寄るのを感じてしまう。折角、美味しい野菜を食べていたのに気分はだだ下がりだ。
周囲からの非難にアスタやユノが屈した様子はない。言われ慣れていると豪語する始末で、これからの展開が予測出来てしまったことが辛い。
「下民なら貴殿らの団にもいるではないか。四つ葉の魔導書を持つが故に祭り上げられ、図に乗っている下民がな……！ 先の魔宮攻略任務、オレの方が上手くやれた！」
「大した自信だな紅蓮の小僧。――別に我々はあのような下民に期待などしていない。ヴァンジャンス様の、金色の夜明け団の理想を体現するのは我われだ！」
「あーあ、始まったよ。お偉いさん共の胸糞悪ィ意地の張り合い」
『エト、言葉に気を付けて』
ぼそりと呟いたエトを視線で制し、喧騒の中心に目を向ける。この場に居るのは王族貴族たちばかりで、このような会話になるのは初めてではない。元々はお互いを競い合って能力を高めるための騎士団制度であるが、内情は荒れていて実力や身分でいがみ合っていることが多い。
身分関係なく所属する燈の弄月団や黒の暴牛団は決まってこの意地の張り合いには参加していなかった。
レオポルドの言葉に熱くなったのは金色の夜明け団だ。団長であるウィリアムさんへの忠誠心は何処にも負けないだろう。
話題の中心がアスタやユノの下民から、話へ割り込んだクラウス、ミモザへと移る。エトの隣に並んでいたノエルが僅かに後退したことに気付いた。
「ま、一番場違いな役立たずはお前だよなァァ、ノエル？ 魔力の操作もロクに出来ない前代未聞の恥晒しがよォォ」
「シルヴァ家追放同然だっていうのに、よくノコノコ王貴界に戻って来れたものねぇ、Aにどんな媚を売ったの？」
「ソリド兄様、ネブラ姉様……」
二人の言葉に対して僅かに身動ぎしたのが感じれた。呼び止めようと振り返った矢先に飛んできた言葉は、耳慣れした声だ。
「一回程度の成功で舞い上がってわざわざシルヴァ家の名に泥を塗りに来たのか？ この場はオマエに相応しくない。出来損ないがコイツに近づくな」
「ノゼル兄様……」
身体を震わすノエルは三人の兄姉からの言葉に耐え切れなくなったようで、踵を返そうとする。しかし、大股でこちらに近づいてきたアスタの腕によって拒まれる。
「こんなヤツらから逃げる必要ねー！」
「アス、タ？」
『「！」』
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Maho(プロフ) - 神崎さん» はい、ぜひぜひ (2018年9月2日 0時) (
レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - Mahoさん» こちらでもありがとうございます！ 二人とも格好いいですよねー。大好きなキャラです！ これからも絡ませていく予定ですー (2018年9月2日 0時) (レス) id: 5ebc5379b1 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - ブック1から一気にここまで読みました。とても面白くてはまりました。個人的にはエトとレオポルドやﾕﾉも好きですがノゼルやウイリアムもカッコイイですね！ (2018年8月31日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 香々さん» はじめまして！ ブラクロの作品少ないですよね……。糖分少なめですが、そう言っていただけると嬉しいです。私もウィリアムとノゼル好きです。これからも続きます故、よろしくお願いします。メッセージありがとうございます！ (2018年2月4日 15時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - ヒナピヨ★さん» はじめまして！ メッセージありがとうございます。一番なんて、恐れ多いです。エトのことまで……重ね重ねありがとうございます。楽しんでいただけたようでなによりです！ これからもよろしくお願いします。 (2018年2月4日 15時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 | 作成日時：2018年1月19日 11時
