活火山への挑戦�� ページ20
『やっぱり此処か！』
メレオ姉さまに連れて来られた場所は強魔地帯の一つであるユルティム火山の麓であった。
現在進行形で噴火しているユルティム火山は地中深くに強大な魔を帯びた火山帯があり、溶岩が常に吹き出しているのだ。ぶっちゃけ人が来るような場所じゃない。
懐かしいなーと周囲を見渡していれば、じりじりとアスタが私に近づいてくるのだ。
「なんでAは此処を知ってんだ？」
いつものアスタらしくない小声なそれにメレオ姉さまへの恐怖が伺える。
私もそんなアスタに合わせて声を潜めるのだ。
『５歳くらいの時かなー、お爺さまに此処へ放り込まれたの』
「え゛」
『色々経験してきたけど、３本指に入る程に死ぬかと思った所だね』
その時からエトと一緒だったけれど、彼の記憶にも鮮明に刻まれていることだろう。無表情に見えるけれど、私からしてみればかなりの不機嫌だ。
……まあ、此処は色んな意味で疲れるからねえ。メレオ姉さまの思惑を知ってしまえばエトが不機嫌になる理由も分からなくはない。
「普段は人間が近づけるような場所ではないが、なんと山頂には滋養強壮に良い素晴らしい温泉があるのだー！ どうだ？！ ワクワクしてきただろう！ さあ、山頂まで行くぞッ！！」
「「「(ワクワクしねぇー！！)」」」
白目を剥くアスタたちの気持ちを放って、メレオ姉さまはアスタたちを蹴飛ばしたのだ。
高台から全員が飛び降りる頃、メレオ姉さまは私を見た。
「よろしく頼むぞ」
『はい……って、なにも頼まれてないけどなあ』
突拍子の無いことを考えるメレオ姉さまのことだ。アスタたちに足りない所を瞬時に判断したからこそ此処処へと連れて来ただろうし、思惑は複数潜んでいるに違いない。
私に託すような言い様も、魔の特長を知っている一人であるからだろう。
彼女の後を追う形で高台から飛び降りれば、全員がその場から動けずに居るようであった。
『(それも仕方ないか)』
“魔の暴力”。そんな言葉が似合うこの場所は大気中の濃密な魔が暴れているのだ。
息を吸うだけでも焼け付くように喉が痛む。全身から汗が噴き出る感覚は、この場に居る誰もの脳裏に“死”が過ることだろう。
それを説明なしに放り込まれたとなったら、混乱するのも無理はない。
しかし、混乱するその時間すら惜しい状況であるのだ。
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そよ(プロフ) - 神崎さん誠に失礼だとは思いますがエト君の設定と名前をわたしの小説に使わせていただく事は、できませんか? (2022年1月5日 23時) (
レス) id: b161648529 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください！！！！ (2020年2月2日 15時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新待ってます頑張ってください！オチはノゼルがいいです！ (2019年11月10日 18時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 鬼道希咲さん» お返事遅くなて申し訳ありません。ノゼルさん推しですか！ 私も一番最初に好きになったのがノゼルさんなのでうれしいです！ 落ちはあんまり考えてなかったですが、これからもバンバン絡んでもらおうと思ってます！ (2019年4月4日 20時) (レス) id: 82f870f677 (このIDを非表示/違反報告)
鬼道希咲(プロフ) - ヤバイヤバすぎます私はノゼル兄様が推しなので読んでてヤバイです。これからも頑張ってください！出来れば落ちはノゼル様がいいです！！！これからも頑張ってください！応援しています。 (2019年3月4日 21時) (レス) id: 6417bfc3ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 | 作成日時：2018年11月4日 16時
