かぐや姫 ページ40
翌日。
私は産屋敷邸の縁側に立っていた。
時刻は夕方。太陽があと僅かで沈む時。
『..........今日がもう終わっちゃうなぁ。』
私はそう呟いた。感情を少しでも吐き出さないと苦しくなりそうで。
館「.......そうだね。もうすぐ夜が来るね。」
『.....？！お、お館様.......？！』
私の呟きが聞こえたのか、お館様がそう返してきた。
てか、居たの？いやそもそも独り言呟いてるとかイタすぎでは......？
館「Aは何か隠していることがあるんじゃないのかな。」
両目が見えないはずなのに、お館様は私を見ていた。
一瞬、心を見抜かれたかと思った。
『............いえ、』
私はそれを隠そうとした。
いや待てよ。どうせ私が消えたら私も鬼滅キャラも私との思い出は忘れる。なかったことになる。
なら、別に話したって良いのでは？
...............はぁ、自分で言っててめっちゃ虚しいなクソ。
『..........お館様はかぐや姫を知っていますか？』
館「うん、勿論知ってるよ。」
私の突拍子なその質問にお館様は優しくそう返した。
『かぐや姫は本当は人間じゃなかった、だから元の世界に戻った。』
館「そうだね。」
『竹取の翁はかぐや姫を自分の子供として育てたから別れる時はとても辛かったでしょうね。』
館「.........そうだね。」
私の言葉にお館様はただ、相槌を送るだけだった。
『.......そして、かぐや姫は翁たちとの日々の記憶を忘れた。』
館「...うん。」
『残酷だと思いませんか？一方だけが忘れて、一方だけが覚えているって。』
私はそこで1度、言葉を切った。
お館様は私の言葉をただ、待っていた。
『..............なら、双方忘れてまった方が良いんじゃないのかな。』
館「.........ふふ、そういう終わり方でもいいね。」
私の言葉を聞いてお館様は微笑んだ。
館「それが、Aの言いたかったことかな。」
お館様はそう言った。
私もお館様の微笑みに釣られて少し笑った。
『.......まあ、そうですよ。お互い、別れてしまって悲しいと思うことも、会いたいと思うこともないんですから。』
館「.........そうだね。でも、忘れてしまったら相手を思う代わりに喪失感が出てきそうだね。」
お館様のその答えに私は何も言えなかった。
否、答えることが出来なかった。
.........はは、私、馬鹿だ。
かぐや姫と私を重ねてる。
覚えていて欲しいと、思っているんだ。
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☆＊かすみ＊☆(プロフ) - 梅昆布茶さん» そうですよー！私なんてもう底辺の底辺の底辺の(以下略)なので〜☆← (2020年11月14日 18時) (
レス) id: 161666c480 (このIDを非表示/違反報告)
メロンパンの皮(プロフ) - 永遠さん» どーんどん突っ込んでくれ(笑)私も好き。相思相愛だね(いい笑顔)← (2020年11月14日 18時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
永遠 - 突っ込みが追いつく気がしません。好きです( (2020年11月14日 17時) (レス) id: c92df6b0c7 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 煮込みうどんさん» ありがとうございます！そう言っていたたげると私自身、大きな自信になるのでバンバンそう言う言葉くれ。(欲しがり) (2020年9月5日 11時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 掠実さん» いえいえ〜、ありがとうございます！(満更でもない)実は天才なんでs(((強制終了 (2020年9月5日 11時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞輪廻∞ | 作成日時：2020年5月18日 13時
