楽しかった夢 ページ39
Aside
──ある日、お父さんとお母さんとお兄ちゃんが居て、そこに、私もいた。
『おかーさん！見て！お花の冠！！』
母「わー！上手に出来たわねー！可愛いわ！」
お母さんは、車椅子に乗っていて、私はお母さんに花かんむりを作っていた。
『おかーさんにあげる！』
母「ほんと？ありがとう！」
お母さんはそれを笑って受け取った。
母「.........A。貴方は素晴らしい子よ。先にいってしまってごめんね。
あなたには、生きて欲しいの。お願い、A。目を覚ましてちょうだい。」
そう言う母の声が聞こえた瞬間、綺麗に咲き誇っていた花たちは花吹雪を舞って散り、真っ暗な空間で、私と母と父と兄がいた。
『.......おかぁ、さん........おとぉさん、おにぃちゃん........。』
私は弱々しくそう呼んだ。
3人は悲しそうに笑うだけだった。
『やだ.........待って、行かんといて。私をひとりにしないで.........。』
兄「ごめんなぁ、A。俺らは死んじゃったんだ。でも、見えなくたって、そばに居る。
それに、Aは歌い手のしろうさぎで、同じ歌い手の仲間や、リスナーがいるんじゃないのか？待っているんじゃないのか？」
お兄ちゃんが私に向かってそう言った。
私とお兄ちゃんたちとの距離は縮まるどころか、少しずつ離れていっているような気さえした。
父「A、いきなさい。」
お父さんが力強くそう言った。
父「僕達はAがどういう形であれど、生きることを、幸せであることを願ってる。」
そう続けてあの柔らかい笑顔を浮かべた。
そしてもう一度、いきなさいと言った。
『........うん。
...........お父さん、お母さん、お兄ちゃん、またね。』
私は3人に手を振って反対方向を向いた。
そして、そちらの方向に足を進めると、眩い光に包まれ、私は思わず目をつぶった。
.
『.............。』
寝ていたのか、そう思いながら私は多分蝶屋敷のベッドから降りる。
なんだか、頬が濡れているような気がして手を持っていくと、案の定濡れていて、泣いちゃったのかな、と何処か他人事のように思った。
私はゆく宛もなく歩き出した。
片手には刀を持ち、外へと出た。
月は僅かに光っていて、ここにいられるのも明日いっぱいなのだろうと思った。
『..........お別れ、か。』
その一言は、誰に聞かれることも無く、静かな夜空に吸い込まれていった。
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☆＊かすみ＊☆(プロフ) - 梅昆布茶さん» そうですよー！私なんてもう底辺の底辺の底辺の(以下略)なので〜☆← (2020年11月14日 18時) (
レス) id: 161666c480 (このIDを非表示/違反報告)
メロンパンの皮(プロフ) - 永遠さん» どーんどん突っ込んでくれ(笑)私も好き。相思相愛だね(いい笑顔)← (2020年11月14日 18時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
永遠 - 突っ込みが追いつく気がしません。好きです( (2020年11月14日 17時) (レス) id: c92df6b0c7 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 煮込みうどんさん» ありがとうございます！そう言っていたたげると私自身、大きな自信になるのでバンバンそう言う言葉くれ。(欲しがり) (2020年9月5日 11時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 掠実さん» いえいえ〜、ありがとうございます！(満更でもない)実は天才なんでs(((強制終了 (2020年9月5日 11時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞輪廻∞ | 作成日時：2020年5月18日 13時
