残された選択は神頼み ページ34
『........ん、ここは.........?』
?「あ、目覚めたんだ。おはよう。」
もはや、現実と夢の区別もつかない状態で私は体を起こした。
『...........神様か.......。』
神「うん、そうだよ。突然頭をこんがらがるようなことを起こして悪かったね。ちゃんと説明するよ。」
前に出会った時より断然真面目に神様はそう言った。
まるで、罪悪感のこもった表情だった。
神「前に、僕が君を鬼滅の刃の世界に転生された、って言ったよね。」
『うん、そうだね。』
神様は言葉を続けた。
神「実は、僕の転生に不具合が起きちゃって、色々歪んじゃったんだ.......。
言い方が悪いけど、君は鬼滅の刃という世界にとっては異物なんだ。混ざるべきではない存在。
だから、君には2つの選択肢をあげる。」
神様は意を決したように口を開いた。
神「君が近いうちに現代にもどるか、この世界に留まって残虐な死に方をして、現代にも戻れなくなるか。」
それが選択肢だよ。神様はそう言った。
『......現代に戻っちゃったら、みんなは私のことを忘れるの?』
神「......まあ、そうだよ。」
『私は?私は忘れちゃう?みんなが私の所にトリップしてからの事全部忘れちゃう?』
神様は苦しそうに私を見たあと、こう言った。
神「......................忘れるよ。」
『そんなの.........嫌や。』
事実を突きつけられ、私は思わずそう言った。
私..........我儘な子みたい。
『忘れたくないし、忘れて欲しくない。あんなに楽しかったのに、存在を消したくない。覚えてたい。お願い、神様。どうにかならんの?』
神様はただ、首を横に振るだけだった。
為す術はない、と知った私は瞳から1粒の涙が零れた。
そうだよ、元々互いに知り合うはずがなかったんだよ。
それで、いいの。それが、当たり前なんだから。
そう自分に言い聞かせたが涙は止まるどころか溢れた。
やだ、忘れないで、お願い。
覚えていて。
私は心が苦しかった。
神「..........なにも今すぐに決めなくてもいいよ。
そうだね.........。次の満月の夜。僕は君に会いに行くよ。その時に選択してね。」
神様はそう言って私の頭を撫でた。
それで、私は歌い手達を思い出した。
みんなにも、会いたい。
でも、鬼滅の刃のキャラたちとも離れたくない。
気づいたら、私は目を覚ましていた。
頬に冷たい何かがあると思い触ったら、それは、涙だった。
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☆*かすみ*☆(プロフ) - 梅昆布茶さん» そうですよー!私なんてもう底辺の底辺の底辺の(以下略)なので〜☆← (2020年11月14日 18時) (レス) id: 161666c480 (このIDを非表示/違反報告)
メロンパンの皮(プロフ) - 永遠さん» どーんどん突っ込んでくれ(笑)私も好き。相思相愛だね(いい笑顔)← (2020年11月14日 18時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
永遠 - 突っ込みが追いつく気がしません。好きです( (2020年11月14日 17時) (レス) id: c92df6b0c7 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 煮込みうどんさん» ありがとうございます!そう言っていたたげると私自身、大きな自信になるのでバンバンそう言う言葉くれ。(欲しがり) (2020年9月5日 11時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 掠実さん» いえいえ〜、ありがとうございます!(満更でもない)実は天才なんでs(((強制終了 (2020年9月5日 11時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∞輪廻∞ | 作成日時:2020年5月18日 13時