・ ページ41
ごめんね。ごめんね。と連呼しながらとめどなく流れる涙を拭う。
こんな、自己中心的で傲慢な人間でごめんね。
"────そんな事ないよ。"
何処からかそう、声が聞こえた。
私は顔を上げた。
『───!!Aちゃ.......!』
そこには、A"ちゃん"が立っていた。
「麗美夜。自分だけは否定してあげないで。
自分だけは攻撃しちゃだめ。
大丈夫。愛されたいと思うのば誰でもそうなの。
自己中心的じゃないよ。傲慢じゃないよ。
だから自分が生まれなきゃ良かったなんて思わないで。」
彼女は優しい笑みを浮かべながらそう言った。
なんで。なんで。
『──なんで、そんな綺麗事を私に言うのよ。』
なんで、私に優しくするのよ。
「麗美夜、私と一緒に地獄に堕ちよう。」
Aちゃんが私の手を取ってそう言った。
嗚呼、何処まで貴方は綺麗なのだろう。
どおりで勝てないわけだ。
私は涙を拭い、笑った。
『まあ、私達が行くのは地獄で決まってるのね。
ていうか、貴方、鬼になったんじゃないの?』
私は疑問に思っていた事を口に出した。
「さっき伊黒さんに心臓刺されましたー。
私の急所はそこなんで。」
Aちゃんからの返答はちょっと嫌味ったらしく返ってきた。
『ふはっ!ざまぁみろ!』
「うわ、腹立つ!」
何も無い世界で二人の笑い声が響いた。
.
──私がもっと早く素直になれていたら、彼女とは"友達"と言い合える仲になれたのかもしれない。
.
──いつか、心からの笑顔でたくさん笑い合える日を私は願いたい。
Fin.
306人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
廣岡唯 - うううううう (4月30日 15時) (レス) @page4 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 白玉の星さん» いやぁ、嬉しいなぁ!絵文字大量は私がよくやること(笑)泣いた分だけ笑え!! (2020年7月7日 18時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
白玉の星 - ボロッボロ泣いたけど最後で笑ってしまった…絵文字大量はヤバい (2020年7月7日 10時) (レス) id: 5158f6f325 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - yuzuw777さん» え、いってらっしゃい!まだあとちょっと続くよ!!お楽しみに!! (2020年5月31日 12時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
yuzuw777(プロフ) - 梅昆布茶さん本編の完結おめでとうございます!!!すっごい面白かったです!これから2回目行ってきます(要らなすぎる報告) (2020年5月31日 7時) (レス) id: 77b858ed33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:∞輪廻∞ | 作成日時:2020年4月22日 2時