検索窓
今日:27 hit、昨日:2 hit、合計:245,127 hit

ページ24

『なんで私が──!!』

そう言いかけてハッとした。

全員からの視線が酷く冷たかった。

麗美夜を見るとニヤッと悪い笑顔でこちらを見ていた。



──その日を境に私は麗美夜とは関わらないようにして、柱の人達とも会わないようにした。


そうしたら何も起こらない、そう思っていたのに。

早朝。ドンドンと扉が叩かれる音がして目が覚めた。

のっそりと布団から出て、玄関に行くと大きな衝撃が頭に走った。

「てめェ柱としての意識はあんのかよ...!」

私は不死川さんに殴られていた。

「麗美夜を虐めてんじゃねぇよ!!巫山戯るな!!」

他の柱達から怒号を浴びせられ、蹴られたり殴られたりした。

なんでこうなってるのか意味がわからなかったし、麗美夜を虐める?心当たりが全く無かった。

「麗美夜さんを虐める方はさっさと死に腐れろです。二度と蝶屋敷には来ないでくださいね。」

しのぶさんの声が遠くで聞こえた。

何故だろう。右耳から何も聞こえない。

暫く暴力を受けた後、「二度と麗美夜に近づくな」と捨て台詞を吐かれ、彼らは出ていった。

怪我が痛みを主張し、苦しみながらも何とか家に上がる。

痛い。体が痛い。頭から血が出ている。指に力が入らない。きっと折れたのか。そして右耳が聞こえない。蹴られた時に聞こえなくなってしまったのだろうか。

体の痛みの他に信じていた人達からの拒絶は精神的に私を苦しめた。



──その出来事をきりに、ほとんど毎日のように柱達は私を殴りに来た。

殺しはしないけど、死なない程度の重症を。


そしてそんな日々が続いた数ヶ月後。
私は「月乃峠」に任務に行き、今の鬼の姿になったのだ。


私はもう、お前たちからの苦しみは沢山貰った。だから、次は。

『──私がたっぷり苦しみをあげてやる。』

沢山苦しみを味わって苦しんで死ね。
あ、別に"俺"が殺してやってもいいけど。





.





──復讐により狂ってしまった少女はいずれ、理性を無くし、復讐の為だけに永遠を生きるだろう。
もうきっと、前のように笑っていた彼女は戻ってこない。


彼女は、本当に死んでしまった。




.

始祖と少女→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (286 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
306人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , , 十二鬼月
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

廣岡唯 - うううううう (4月30日 15時) (レス) @page4 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - 白玉の星さん» いやぁ、嬉しいなぁ!絵文字大量は私がよくやること(笑)泣いた分だけ笑え!! (2020年7月7日 18時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
白玉の星 - ボロッボロ泣いたけど最後で笑ってしまった…絵文字大量はヤバい (2020年7月7日 10時) (レス) id: 5158f6f325 (このIDを非表示/違反報告)
梅昆布茶(プロフ) - yuzuw777さん» え、いってらっしゃい!まだあとちょっと続くよ!!お楽しみに!! (2020年5月31日 12時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
yuzuw777(プロフ) - 梅昆布茶さん本編の完結おめでとうございます!!!すっごい面白かったです!これから2回目行ってきます(要らなすぎる報告) (2020年5月31日 7時) (レス) id: 77b858ed33 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:∞輪廻∞ | 作成日時:2020年4月22日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。